幹部は彼女を甘やかし隊【d! / all】

20 ページ21

赤星ついて震えてます…ありがとうございます！

※※※

ごちそうさまって手を合わせた後椅子から降りてぞむの腕を引いた。

『ぞむー』
「ん？」
『おふろいこ？』
「ん。せやな行こか」
「「「アカン！！！」」」
「？」
『えー？』

とんちゃんにぞむから引き剥がされ、ぞむはまんちゃんとしっまとしょっぴにぃに囲まれた。なんで？

t「Aちゃんそれはアカン！ママは許さんで！」
『なんで？』
t「なんでも！だめや！！！」
z「トンママええやん風呂くらい」
o「風呂"くらい"？！エ、ロ小僧と一緒に入れたら何するかわからんのに入れさせるわけないやろ！」
k「せやぞ！娘と風呂入るんは父親の役目や！という訳で一緒に入るんは俺やで」
s「こんな騒音糞男にあんな天使は勿体無いので娘さんを俺にくださいコネシマさん」

わーわーぎゃーぎゃーとみんな騒ぎはじめて収集がつかなくなってきた。おふろはやく行きたい…

「んー？なんの騒ぎ？」

そんな時にやって来たのはあの時のおじさんだった。

「Aとの入浴権利争奪戦」
「なるほどねぇ〜」

とんちゃんに捕まったままの私ははやくお風呂に入りたかったので少しむくれている。

そんな私を見ておじさんははにかんで私の手を優しく握った。

「なら、僕と入る？」
「は？ペ神何言うてるん？！」
『はいる！』
「Aちゃんまで？！」

おじさんならへんなことしないしあんしんして入れるでしょ？とんちゃんにおねがいすればため息をつきながらきょかを出してくれた。

「確かにペ神なら手ぇ出さへんから安心やし監視にもなるからええけど…くれぐれも目ぇ離さんでな？」
「りょうかい〜」

おじさんと手をつないで食堂からでる。

食堂からみんなの声が聞こえて来たけど「気にせんで一旦お部屋行こうな」って言ったから気にせずむかうことにしました。

※※

si side

タオルを巻いたAちゃんは乳白色のお湯に浸かり鼻歌を歌っている。

「なんの歌なん？それ」
『んー…むかしね、おかあさんがうたってくれたの』
「…そっか」

優しい旋律の子守唄に目を細めて微笑む。
お湯に浸かり血行が良くなったのか、頬は桃色に染って可愛らしさに拍車がかかっている。

「Aちゃんは歌が上手なんやね」
『えへへ』

嬉しそうに笑うAちゃんは兵器には見えない。
なんでこの子が…世の中残酷やなぁ

「長風呂せんようにしような」
『はーい』

可愛い笑顔に今は胸がズキリと痛んだ。

.

21→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す