末っ子同盟！ vnl ページ17
「す、好きです！僕と付き合ってください！」
買い物終わり。家に帰ろうと道を歩いていると突然知らない男の人に声を掛けられた。
『あの、誰ですか？』
「僕こ、この前駅で貴女をお見かけして、ひ、一目惚れして、それで」
どうやら配信者の私を知らないらしく少し安心する。今どき下手に相手するとネットストーカーまでしかねないからだ。
『その、私彼氏いまして。ごめんなさい』
「っ、じ、じゃあせめて連絡先だけでも」
『っ離して、っ』
手首を捕まれ恐怖が増す。逆上しなさそうではあるけど、何をされるか分からない。嫌な汗が頬を伝った。
「…あの、すみません」
「？」
『え…』
「彼女にあまり触らないでもらっていいですか？」
黒いマスクをした男の人は柔和な笑みを浮かべて掴まれてる私の手を離させた。そしてさりげなく背中に隠し、男性が見えないようにしてくれた。
「だ、誰ですか貴方」
「…俺の彼女って言えばわかります？」
「っ、」
「もういいですか？…行こ、A」
『っ、あ、うん！』
＿この人、何で私の名前を…？
疑問は残るものの、今はとりあえず差し出された黒マスクの彼の手を握ってその場から歩き出す。
角を曲がり、少し離れた所に出ればばくばくとうるさい心臓が少しずつ落ち着いていくのを感じた。
「大丈夫？」
『…は、い。すみませんご迷惑を…』
「いいのいいの。怖かったでしょ？女の子一人で」
これ飲んで落ち着いて？と彼は手にしてたコンビニ袋から缶コーヒーを私に差し出してくれて。受け取って缶の冷たさを感じた途端、安心感からか視界が涙で滲んだ。
『…っ、ゔ…』
「…あー、良ければ俺の家来る？」
少し座って落ち着いた方がいいかも、と彼は提案してくれて。だけど素性の知らない人にそこまで迷惑かけられないし、今の事もあって正直少し怖い。
私が黙り込んだ事に「あぁ」と不安に気付いたのか、彼は携帯を手にしてとある画面を私に見せる。
「俺ね、怖い人じゃないよ」
『？』
携帯の画面にはdiscordの画面が映されていて。そこには"CRサーバー"と表記があり、Mondoとの会話画面が映されていた。
「Vanillaって言えばわかる？」
『…もしかして、』
「うん。俺もCRよ〜」
CR Vanilla。その名前は私が最近動画で見掛けた名前だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1559人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うみ(プロフ) - 良さげだったのに帰国させた先方を恨みます。こっからも楽しみに待機してます！ (5月2日 23時) (
レス) @page50 id: 5788af662a (このIDを非表示/違反報告)
名無し37131号(プロフ) - ただの妄想だけどモミアゲヨシャカアゲヨとか歌ってネタに走って欲しいw (4月3日 0時) (レス) @page39 id: 44a1f27f6a (このIDを非表示/違反報告)
なつ(??)(プロフ) - ガチでおもろかった (3月16日 20時) (レス) @page30 id: 8a15510d16 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒瀬
| 作成日時：2024年1月21日 0時
