ツンデレ彼氏とワンコ系彼女【あほの坂田】

病み期 ページ7

あ、これだめだ。




熱くなっていく目頭を必死に押さえる。





普段、スーパーポジティブな私も3ヶ月に1回程メンタルがズタボロになることがある。
たぶん、普段から溜め込んでるストレスとかが一気に爆発するんだろう。


アンチの心ない言葉とか、上手くいかない録音とか、友人関係とか、そういうのが一気に襲いかかってくる。



はやく坂田さんにあいたい。




坂田さんは私の様子がいつもと違うと分かると、とことん甘やかしてくれる。


泣き出したくなるのを我慢して電車に乗り、家まで帰る。
寒いのも相まって涙腺は崩壊寸前だ。




マンションのエレベーターが自分の階に着く前に靴は脱げるようにしておき、目的の階に着くと慌ただしく鍵を開けて、真っ先にリビングに向かった。





リビングでいつもと変わらない様子でソファに座ってスマホをいじってる坂田さんをみて、わたしの涙腺は崩壊した。


｢おかえり、えらい早かったやん｣



黙って抱きつく私に坂田さんは普段通りに声をかけてくれた。


｢……ただいま、｣
｢なんかしんどいことあったん？｣
｢わかんない、なみだとまんない｣
｢よしよし。はるが頑張ってるの俺はちゃんと知っとるよ。ちゃんと溜め込みすぎないで吐き出せるの偉いなぁ｣

坂田さんが頭を撫でてくれて、もう無理だった。




子供のように声をあげて泣く私の背中を坂田さんは一定のリズムで優しく叩いてくれる。


私が泣き止むまで、坂田さんはそうしてくれていた。



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