【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅳ (ページ9)

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＃151 ページ9

「…羨ましい？」
『だって、子供なら何しても「子供だからしょうがない」で済ませられるでしょ？』
「そう言う考え方なんだな」

千葉はそう言うと、こどもに服を引っ張られてどっかに行ってしまった。

『そういえば』

と、私は磯貝や渚たちがいる方に近づいて行った。

『磯貝に渚、メグまで…まさか岡島の案にノるとは思ってなかったよ』

この三人は止めるかやらないかのどっちかだと思ってたんだけど…
まさかノっていたとは。

「ごめんな、関係ない逢坂達まで巻き込んで」
『ほんとだよ…』

しばらく子供達と遊んで少し疲れていたなぁと思ってたら
少し遠くで一人でいた女の子…
多分わかばパークでは最年長の子が、こっちに近づいてきた。

「で何してくれるわけ？おたくら…
　タイトして押しかけてくれちゃって、減った酸素分くらいの仕事はできるんでしょうねぇ？」

なーんかめんどくさい子がきたよ…

「まずは働く根性あんのかどうか、試してやろうじゃないの」

そう言って女の子…さくらって子は
ホウキを持って振り回し始めた。

『うわっ…』

女の子が持っていたホウキの先が私に向いて、危うく当たりそうになった。
あっぶない…

どさ、と言う音がしたと思えば
さくらちゃんは崩れた床の上に倒れ込んでいた。

『…思ってたよりもボロボロなんだね、この施設』
「修繕はしないんですか？この建物、その…老朽化がかなり…」

磯貝が施設の人に聞いた。
確かにこれは修繕しないと、やんちゃな子が多いみたいだし
いつ床が抜けて怪我するかわかんないしね。

「お金がないのよ。
　うちの園長、待機児童や不登校児がいたら片っ端から格安で預かってくるから…
　職員すらまともに雇えなくて、本人が一番働いてるわ」

すごい人だな、あのおじいさん…
一番働いてた人を今怪我させちゃったんだ、うちのクラスは。

申し訳ない…

「29人で2週間か…なんか色々できんじゃね？」

前原が突然言い出した。
色々…

『私たちで施設の修復をするってこと？』
「意外とできそうじゃね？」

修復って言ってもなぁ…

『29人って言うけど、実際はこども達の世話もしないといけないから…
　20人ちょっとくらいしか作業には回れないよ？』
「まぁまぁ、できるできる！」

私の肩に腕をまわして、莉桜ちゃんがそう言う。
できるかな…？

「よし、手分けしてあの人の代わりを務めよう！
　まずは作戦会議だ！」