【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅳ (ページ45)

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＃186 ページ45

殺せんせーが張り出した紙にみんなが自然と集まっていく。

貼り出された順位は…

「俺が…46位…」

寺坂が静かにつぶやいた。

「うちでビリって、寺坂だよな…？」
「その寺坂君が、46位…」
「ってことは…」

全員、50位以内…

目標達成だ。

「やったー！やったよA！」

私は自分の順位に目を通していた。

3位…
1位は、カルマ…

やっぱり負けちゃった。
まぁ1点差だし…

多分、数学の最後の問題が間違ってたんだ、私。

「どうですか、カルマ君。
　高難易度の戦場で狙って1位をとった気分は」
「うん…別にって感じ」

って言いながら、嬉しそうじゃんか。

『嬉しいし安心したんだよねーカルマ？』
「うっさい」

「完璧を誇った浅野君との戦いは、数学の最終問題で別れましたね。
　Aさんは惜しくもちょっとのミスで点数を落としてしまいましたね」
『そうだねー…まぁ、私的には満足、かな』

やれるだけの力は出した。

みんなそれぞれ、将来の夢に向かっていけそうだ。

私も、これなら…大丈夫だろう。

「さてみなさん、張れて皆さんE組をぬける権利を得たわけですが…
　この山から出たい人はいますか？」

殺せんせーはわかり切った顔をして、私たちに聞いた。

「いるわけないでしょー」
「2本目の刃も持てたし、こっからが本番っしょ」
「こんなに殺しやすい環境は他にないしね！」

そう言うと、みんな揃って銃撃を始めた。

殺せんせーはお茶を飲みながら、それを容易くかわしていく。

「ヌルフフフ…茨の道を選びますねぇ。
　では今回の褒美に、先生の弱点を…」

と、殺せんせーが話している途中に、校舎が大きく揺れた。
それと同時に、天井から木の屑や砂埃が降ってくる。

『な、なに…？』

校舎の外で機械音がする。

私たちは一斉に窓の外を見た。

「校舎が！」

メグがそう叫び、私も機械音の出所を確認する。

『校舎が、壊されてる…なんで！？』
「退出する準備をしなさい」

理事長の声が聞こえた。
これ、理事長がやったのか…

「今朝の理事会にて決定しました。
　旧校舎は今日をもって取り壊します」
『どう言うこと…』
「君たちには、来年開校する系列学校に移ってもらい
　卒業まで新校舎の性能試験に協力してもらいます」

そんな勝手な…
しかも、私たちは何も聞かされてない。