【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅳ (ページ44)

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＃185 ページ44

「Aさんは、見た目と歳とは裏腹にとても大人びています。
　それはきっと、あなた方両親の教育が良かったからでしょう。
　ですがもう、親の決めたレールを歩く歳ではないのです。
　Aさんは親離れをしようとしているだけなんですよ。
　決して、あなたのことが嫌いなわけではないのです」

先生は、そう話してくれた
と、お父さんはいった。

殺せんせー…

「俺の中でのAは、まだ小さい頃のままなんだ。
　俺家にいない間に、Aは…成長していたんだと、わかったよ」

お父さんはそう言うと、私の頭を撫でた。

「…Aの好きなようにやりなさい。
　今まで、何かを強要ばかりして悪かった」
『お父さん…』

なんか…急に優しくなってちょっとびっくりした。
けど、正直に嬉しい。

やっと、認めてくれた…

『ありがとう、お父さん…』

２学期期末テスト当日。

ずっと全力で勉強していた結果を見せる日だ。
私たちはテストの会場へ行くため、本校舎を歩いていた。

「ん？」

磯貝が他の教室の方を見たから、
私も気になってその方向を向くと
教室のドアの窓にへばりつくA組の生徒たちだった。

「なんつー目ぇしてやがんだ…」
『あれじゃまるでゾンビ映画だねー』
「恐ろしく気合入ってるよ、A組。カルマ勝てんのー？」
「さぁねー。
　本気で殺しにくる奴がいたら、手強いけど」

もし、このテストで散々な結果だったら…
私たちはきっと、胸を張れない。

たとえ暗殺に成功したとしても。

私たちアサシンは、ターゲットにいい報告をしてから、ターゲットを殺したいんだ。

テストは、難しく、さらに問題量も増えて
みんな結構苦戦していた。

あんなに範囲が広いとは思わなかった…
私も、少し苦戦したけど…
できていないわけではない。

それはきっと、みんなも同じで。

「さてみなさん。
　集大成の答案を返却します。
　君たちの2本目の刃は、ターゲットに届いたでしょうか」

殺せんせーは少し黙って

「細かい点数をしのごの言うのはよしましょう。
　今回の評点は、総合順位で全員TOP50を取れたかどうか…」

そう言って、マッハでみんなの手元に答案をくばった。

「本校舎でも今頃、総合順位が張り出されているでしょうし…
　このE組でも、順位を先に発表してしまいましょう！」

殺せんせーが大きな紙を黒板に貼り出す。

順位は…