＃180 ページ39
学園祭での私たちの結果は、総合3位。
２日目の途中で店じまいしたものの、高順位だったためか
本校舎の方でも、随分と話題になっていたらしい。
そんなこんなで終わった学園祭。
次の訪れるのは…
「さて、この1年間の集大成です。
次はいよいよ学の決戦です。
トップを取る心構えはありますか、カルマくん？」
「さぁねー。馬鹿だから、難しいことわかんないやー」
そんなこと言って、どうせトップを取るつもりなんだろう。
まぁ、つもりじゃなくても取れそうだけど…
「先生は１学期の時、クラス全体50位以内という目標を課しましたね。
あの時のことは謝ります。先生が生徒を焦りすぎたし、敵の強かさも計算外でした。
ですが、今は違う。君たちは頭脳も精神も成長した。
どんな策略やトラブルにも負けず、目標を達成できるはずです。
堂々と全員50位以内に入り、堂々と本校舎復帰の資格を獲得した上で
堂々と、E組として卒業しましょう」
あの時は本当に…
私でもちょっと焦ったけども。
生徒は生徒で成長してるし、先生も…
先生として成長してるのかもしれない。
「そううまく行くかな…」
「え？」
「A組の担任が変わったらしいんだ」
『あ、それ知ってる』
この間本校舎に行った時、先生たちの会話が少し聞こえた。
『新しいA組の担任、浅野理事長。
今日から全教科の担当をするらしいよ』
「そうですか…とうとう」
「正直、あの人の洗脳教育は受けたくないよ」
三村のいう通りだ…
あれは死んでも受けたくない。
「異様なカリスマ性と、人を操る言葉と眼力。
授業の腕も、マッハ20の殺せんせーと同じくらいだし」
でも、あの人の教え方には、愛がないというか。
生徒のことを全く考えてない。
目に写っているのは勝利の2文字のみ。
浅野も家にいても必要以上は話さないらしいし…
「あの人の授業を受けたら…多分もう、逆らえる気がしない」
あの人の周りにはいつも、どす黒い何か…オーラを感じる。
きっとあのオーラに取り込まれたが最後。
きっと本校舎で授業を受けている人たちも、もう洗脳済みだ。
「理事長と殺せんせーってさ、なんかちょっと似てるよね」
放課後、みんなで山から降りて歩いていたときに不破ちゃんが呟いた。
「どこが？」
「二人とも、異常な力持ってるのに普通に先生やってるとこ。
理事長なんか、あれだけの力があれば総理でも財格のボスでも狙えただろうに」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Suu | 作成日時：2020年5月5日 2時
