＃177 ページ36
「またまた〜」
「ほんと」
「ま、またまたまたまた〜」
「本当だってば…」
まぁ、男って言われても正直疑うよね、わかる。
女子の私よりも女子だもん。
「嘘ついてる顔に見える？」
「まじかよ…」
莉桜ちゃんがカンペに
「見せれば納得！」とかいて渚に見せていた。
まぁそう言うわけにもいかないよって。
「欠点や弱点も裏返せば武器にできる。
この教室で学んできたのはそう言うやり方で
この出店も、そのやり方で作られてて…
今日ここに集まってる人たちもみんな、それが縁で集まってるんだ。
心が踊って、すごく楽しいんだよ」
この殺し屋の集まりをそう言う表現する渚ってすごいな。
確かに、いろんな縁があって、元は敵だった人たちもいる。
けど、結局元を辿れば、みんなそう言う集まり方してたんだなって思った。
渚、最近殺せんせーに似てきた気がするなぁ。
ゆうじくんは、渚の話を聞いて無言で立ち上がった。
「あ、でも！騙してたんだし、飲食代は返すから…」
「いいよ、なんか…自分がアホらしく思えてきた。帰るわ」
そう言ってゆうじくんは去って行った。
「あれー？もう帰っちゃったのー？
コスプレ撮影会で金取ろうと思ってたのに」
そう言って走ってきたカルマの手にはいろんな種類のコスプレ衣装が握られていた。
「カルマくんは僕でいくら稼ぐつもり！？」
『本当そう言うとこだよね…』
「１日目はそこそこだったけど…」
「売り上げ速報が貼られてたけど、このペースじゃA組と勝負にならないよ」
旧校舎への道を歩きながらみんなと話す。
まぁ確かに、売上の差は大きかった。
この調子じゃ、多分A組に負けちゃうよな…
『さーて、どうするかな…』
「急げ！朝の中継に間に合わないぞ！」
私が悩んでいると、横を数人が駆け抜けていく。
走って行った方にはE組のこうじゃしかないし…
「え、テレビ局？」
「何撮るんだろ…」
「この先にはE組しか…」
私たちも少し急ぎ足で校舎に向かった。
『な、何これ…すごい行列』
「た、大変！ネットで口コミが爆発的に広がってる！」
私たちの後ろから不破ちゃんと数人の女子がスマホを持って走ってきた。
「少し潜って、情報の発信源を探しました。
その結果出てきたのが、法田ゆうじ！今一番勢いのあるグルメブロガーです！」
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作者名：Suu | 作成日時：2020年5月5日 2時
