【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅳ (ページ25)

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＃166 ページ25

「殺せんせー、どうなってるの！？」

殺せんせーがズーム目を使って遠くにいる烏間先生と死神の戦いを実況してくれるらしい…

「え、えぇーと。
　あ死神がナイフを違うワイヤーだ！烏間先生がそれをおおすごい！」

もう途中から何言ってるかわかんないし実況下手！！

「なんか、なんかもうすごい戦いだ！！！」
「何言ってるかさっぱりだよ！」
「わかるように説明しろよ！！」

しばらくして、殺せんせーは檻の間から細くした触手を出して、
トマトジュースをがぶ飲みし始めた。

殺せんせーにしか見えないけど、多分烏間先生の怪我を偽装するため…なのかな？

「しょくしゅいっぽんならギリギリそとにでれます」

飲みながら話すなよ、またひらがなになってるじゃん。

『うわ、気持ちわる』

烏間先生もビッチ先生も無事に戻ってきて、改めてみんなで死神の姿を確認した。

「驚異的なスキルを持った男だ。過信しすぎていた」
「影響を与えたものが愚かだったのです。
　本来もっと正しい道でスキルを使えたはずなのに」
「人間を生かすも殺すも、周囲の世界と人間次第か」
「そう言うことです。ねぇ？イリーナ先生」

殺せんせーがそう言って向いた先には、そそくさと立ち去ろうとしているビッチ先生がいた。

「あーーもう好きにしいなさいよ！」

ビッチ先生は逃げ出した挙げ句男子達に捕まって連れ戻された。
なんかやけくそになってんなぁ…

「いいから普段通りに来いよ、学校。
　何日もばっくれてねぇでよ」
「続き、気になってたんだよね。
　アラブの王族たぶらかして戦争直前になった話」
「こないなら、先生に借りてた花男のフランス語版、借りパクしちゃうよ？」

みんな怒ることなく、各々の意見を述べていた。

「…殺す寸前まで行ったのよ？あんた達のこと…」
「何か問題でも？裏切ったりやばいことしたり、それでこそビッチじゃないか」

竹林…それフォローになってんのか…？

『私は、ビッチ先生がいないと学校つまんないなぁ…
　いつもみたいに学校きて、いつもみたいに私と張り合ってよ』
「たかがビッチと学校生活楽しめないで、うちらなんのために殺し屋兼中学生やってんのよ」

やっぱり、ビッチ先生には戻ってきて欲しいんだよね、みんな。
それは、殺せんせーも烏間先生も一緒だし。

「そう言うことだ」

烏間先生はそう言うと、一本の赤いバラを差し出した。
あらら、情熱的だこと。