【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅲ (ページ31)

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シルバーウィークが明け、烏間先生による訓練はより厳しくなっていった。
正直体力のない私には辛い…まぁ体力底上げできそうだしやってて損はないけど。

そんな今日の体育は、フリーランニング…暗殺ケイドロである。
裏山で散り散りになって逃げ回る私たちを追いかける烏間先生と、
捕まった生徒を逃さないように見張り役をしている殺せんせー…警察バージョン。

私はグラウンドが見える位置の高い木に登って優雅に休憩してた。
体力底上げして損はないけど、正直ちょっと疲れてきた。

最初の方で結構走ったからなぁ…

『おっ、早速捕まった人たちが…』

なるほど、岡島、千葉、速水ちゃんに不破ちゃんか。
烏間先生、一気に4人も捕まえるなんてすごくない？

「なーに呑気に観察してんのよ」
『あ、狭間さんー狭間さんも登ってみるー？』
「いや、遠慮しとく」

そう言って狭間さんは来た道を戻って行った。

と、そんなことをしている間にまたまた捕まった人が…

『菅谷とビッチ先生かー』

ビッチ先生はまだわかるけど菅谷まで捕まったんだ。
警戒心結構強い方だと思ったんだけど。

『…ん？』

ふと牢屋の方を見ると杉野が捕まっていた人たちにタッチしてどんどん逃げていく。
…ビッチ先生は取り残されてるけど。

『ええ…何してんの殺せんせー…』

多分あの顔の色的に巨乳の写真で釣られでもしたんだろう。

『そろそろ降りよっかなー』

カルマたちが捕まってないといいけど。

それからというもの、スマホに続々と逮捕のメッセージが届くものの、少ししたら脱走。
あの先生本当何やってんだ…？ガバガバ警備じゃん…

私が木から降りて足をついた瞬間、スマホから

「ゲーム終了です！」

と、律の声が聞こえた。
結局最初の方にちょっと逃げただけで後は全部木の上だったな…

「A、どこいたの？」

体育が終わって校舎に戻ろうとしてた時、後ろからカルマに聞かれた。

『最初はちょっとだけ逃げたんだけど、その後はずっと木の上にいたよ』
「フリーランニングの意味ないし…」
『でも存在感消すのも暗殺には使える才能だよ！
　何回か私の下烏間先生通ったけど気付いてなかったし！』

私の特技といえば存在感を消すことくらいしかないから…
でもそれも、磨けばちゃんと第2の刃になってくれると思うし、頑張ろうってなる。