【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅲ (ページ27)

今日:4 hit、昨日:35 hit、合計:12,764 hit

＃120 ページ27

『…うん。このくらいでも十分可愛いんじゃないの』

私がメイクを終わらせ、服を着せ、鏡で全身を確認する。

「おおー！いつもよりも清楚な感じが出たね！」
「まだちょっと露出があれだけど…しょうがないからOKってことにしよう！」

ビッチ先生に食事会場の外にある席に移動してもらい、
後は烏間先生を待つだけ。

莉桜ちゃんたちがなんとか烏間先生を外に誘導して、後は影に隠れて見守る。

「あんまり乗り気じゃないね、こういうの好きそうなのに」

みんなが2人の様子を見守りに行った中、1人食事会場でスマホをいじっていた。
それに気づいたカルマが私が座っていた椅子の横に腰掛け、スマホをのぞいてくる。

『…こういうのって、本人たちの気持ちの問題だし…
　本来はちょっと相談に乗ってあげたり、くらいがちょうどいい心の支えになるものなの』

ここまで何でもかんでも私たちが用意してたら結局は自分の意思じゃないし。
まずは食事に誘うところから、とか地道にやっていくから恋愛って楽しいのに…
最初っから告白とか、今すぐくっつけてやろう、なんて…あんまり良くないと思う。

『まぁこの作戦に乗っちゃった私も共犯なんだけど…』
「ムードねぇ…A、俺に告白された時嬉しかったー？」
『はっ？そ、それは今関係ないでしょ…』
「俺結構ムード的にも完璧だったと思うんだよねー」
『からかわないで…！』

私はスマホを閉じて、ビッチ先生の様子を見に行く。

するとちょうど終わったみたいで、みんな一斉に会場に戻ってきた。

『どお？ちょっとは手応えあった？』
「なんで告白がスルーされる前提なのよあんた…」
『だって烏間先生の事だし…告白だとも気づいてなさそうじゃない？』

こうして、2人をくっつけよう作戦は終了し、私たちの暗殺旅行も幕を閉じた。