【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅲ (ページ26)

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＃119 ページ26

わざと…

『怖がってる私がみたかったってこと…？』
「…まぁ、そんな感じ？」

私はカルマの肩に顔をグリグリと押し込み、長くて大きいため息をついた。

「…ごめんA」
『…いいよ、必死になってまで探してくれたんでしょ』
「泣いてたらどうしようと思って」
『流石に迷子では泣かないよ…もう中学生だし』

結局おぶられた状態のまま洞窟から帰ってきた私とカルマを見てみんなは驚いていた。
洞窟を出る頃には歩けるようになっていたから、カルマに下ろしてもらう。

「大丈夫だった？」
『うん、ちょっと迷っちゃっただけ…大丈夫だよ』

結局殺せんせーの狙いはカップルを成立されることだったらしい。
まぁそんなくだらないことを…さすが弱点に下世話って入るほどではある。

『そういえばさっきなにであんなに盛り上がってたの？』

私たちが出てくる前、洞窟の中までざわざわと声が聞こえてきていた。

「あ、それは…」

『ビッチ先生と烏間先生くっつけ計画…？』

岡島と莉桜ちゃんから詳しく説明を聞いたところ…
どうもビッチ先生が烏間先生のことを好きになったらしい。
帰るまでまだ時間はあるし、せっかくならくっつけちゃおうぜ、ということなんだろう。

殺せんせーの元で成長したからか、生徒もだいぶ下世話になってきたな…

『でも相手はあの超堅物だよ？多分世界で見てもあんな人いないでしょ』

理想の女性と理想の戦力を同じにして考えるような人なのに、
そう簡単にくっつくもんかなぁ…

「だから俺らで完璧なムードを作ってやるんだよ！」
「逢坂も協力しろ、な？」
「逢坂はメイク上手いんだからビッチ先生をいい感じに仕上げてやってくれ」
『強制かよ、ってなんでメイクしてること知ってんの磯貝…』

バレないように結構薄めにナチュラルメイクしてた気がするんだけど…

「この前たまたま空き教室覗いたらメイクしてるのが見えてな」
『あー…なるほどね。ま、そういうことなら…メイクくらいなら協力できるし』

と、いうことで2人をくっつける計画の準備が始まった。

『じゃあ、ビッチ先生はまず服を決めよう』
「ふ、服？このままでいいじゃないの…」
『日本人で、ああいう堅物さんはあんまり露出が多いものは好きじゃない傾向があるの』

まずは服のテーマを決めて、それからメイクに移る。

『ビッチ先生は元の肌が綺麗だし、そんなにガッチガチにメイクする必要はないよ』

私はいつも自分でやるようにぱぱっとメイクを終わらせた。