【暗殺教室】あなたの視線の先には。Ⅲ (ページ24)

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＃117 ページ24

「肝試し？今からですか？」
「えぇ！真夏の夜やることと言ったらこれでしょう！」

殺せんせーと渚が話してるのが聞こえた。
肝試しか…

特別怖いのが苦手なわけでもないし、びっくり系も強い方だし…

「殺せんせーが遊びたいだけなんでしょー」
『せんせーずっと動けなかったもんねー』
「君たちと違って先生はずっとからの中に閉じこもってましたから！
　せっかくの南の島なのに！」

別に私たちがああなれって言ったわけじゃないけど…
まぁ暗殺がいい感じのところまで行ったからっていうのもあるけどさ。

「え～怖いの苦手だなぁ…」
「ヘーキヘーキ！どうせお化け役は殺せんせーだし」
「あ、そっか～」

殺せんせーが単純に肝試しだけをやるとは思えないしなぁ…

『ぜーったいなんか裏あるよ…』
「まぁあの感じだとそうだろうね」

ニヤリ、と笑う殺せんせーを横目に、肝試しをする場所へ行く。

「場所はこの島の海底洞窟。
　出口まで男女ペアで抜けてください」

男女ペアか…
うーん。

『せんせー、私抜けるよー』
「にゅやっ！何故ですかAさん！」
『だってこのクラスの人数奇数でしょ？1人余っちゃうし』
「ダメです！全員でやりますよ！誰かが2回行きましょう！」

強引だな…
1人が2回って…お化けの位置わかっちゃうんじゃないの？

「だったら俺2回行くよ、殺せんせー」
『まじかお前…』

カルマが意気揚々と手を挙げて言った。
ここで誰も出てこなかったら私参加しなくてもすんだのになー。

結局、カルマは1回目は奥田さんと。
2回目は私と回ることに。

2人が戻ってきて、少し間を開け私たちも洞窟に入る。

「Aってこういうの大丈夫だっけ」
『うーん、強い方ではあるかもね…怖すぎるのはちょっと無理だけど』

戦慄迷宮とかは無理かな。

「へぇー。まぁ全部殺せんせーだしね」
『カルマはさっき見てきたでしょ…』
「まぁねー」

特に立ち止まったり、仕掛けに驚いたりなどすることもなく、淡々と洞窟の奥まで歩く。
途中で落ち武者みたいな格好をした殺せんせーが出てきたけど…
とっくに何かコメントするわけでもなく、そのままスルー。

「ちょっ、なんで無視するんですかAさん！」
『南の島に落ち武者は流石におかしいよ殺せんせー…』

殺せんせーに足絵お掴まれて強制的に立ち止まらされる。
私は鬱陶しそうにその触手を振り解いて、先へ進む。

そういえば…

さっきから、カルマの気配がしないな。