【暗殺教室】あなたの視線の先には。 (ページ15)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:23,797 hit

＃14 ページ15

『教室でテキトーに自習しといて、だってさ。
　信じらんない。あんなビッチ、さっさと暗殺失敗してさっさと帰って欲しいんだけど』

教室に戻って、席に座ると私は大きめな声でそう言い放った。

「これまでにないくらいに逢坂がキレてるぞ…」
「あんな逢坂見たことねぇ…」

男子たちがビクビクしてたらイリーナ先生…じゃなくって
ビッチ先生が教室に入ってきた。

先生は椅子に座るだけ座って何もしない。
ただ何かの紙とタブレットを照らし合わせて勝手に1人で笑ってる。

「ねぇ、今いいチャンスだと思わない？」
『はぁ？』

カルマが顔を寄せ、小声で言ってきた。
それに合わせて私も小声で話す。

「ビッチ姉さんに、みんなが思ってること吐き出すの、今がチャンスだよA」
『私が代表して行けってこと？』

私がカルマの方を向くと、奥にいた寺坂グループがグッと親指を立ててハンドサインを出してきた。

はいはいわかりましたよ。
私が行けばいいんでしょ。

ガタッと椅子を鳴らすように立って、ビッチ先生の前を横切るようにドアに向かう。

「ちょっとあんたどこいくのよ」
『トイレですけど…何か文句あります？ビッチ姉さん』

私がわざと大きめな声でビッチ姉さん、と呼ぶとみんなもそれに続いたかのように

「なぁ、授業してくれよビッチ姉さん」
「そうだよビッチ姉さん」
「一応ここじゃ先生んなんだろビッチ姉さん」

「あーーーもう！！ビッチビッチうるさいわね！！
　あんたも早く座りなさいよ！授業中でしょ！！」
『え、授業…？どこが…？』
「なっ…」
『だって今英語の時間だよビッチ姉さん。
　授業、してくれないじゃんビッチ姉さん。
　勝手に自習って、さっき言ってたよね、ビッチ姉さん？』

私が先生の前まで行って教卓に頬杖をついて聞いた。

「うるっさいわね！大体あんたたち発音が違うのよ！
　日本人はVとBの見分けもできないの！？」
『外国人は英語の授業っていう意味知らないの～？
　せっかくなんだからさぁ…正しい発音の仕方教えてよビッチ姉さん？』

ビッチ先生は観念したかのように黒板に説明を書き始めた。

「しょうがないから正しいVの発音の仕方を教えてあげるわ！
　まず、上の歯で下唇を軽く噛む！」

みんな言われた通りに口を動かした。
ビッチ先生は鼻でふっと笑って

「そうそう。
　そのまま1時間過ごしてれば静かでいいわ」

多分みんなおんなじこと思ってるんだろうなぁ…
「なんなんだこの授業」って…