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ストーリー 10 ☆ ページ11

主人公side






3人の会話を端っこで傍観する。



不知火が生徒会に入れてくれない事は、
承知の上。



お手伝いの名目で誘われたから。



基本、不知火の星詠みになにが見えているのかは
教えてもらえない。



その星詠みで1年生の頃に喧嘩したことがある。
あれは一悶着あったな……。



不知火との出会いは星月学園に入学してから出会った。
桜並木の下で。



不知火は、とても強く、とても寂しそうだった。
儚いようで芯がある……不思議な人だと、見惚れた。



ただ、関わりたかったのに、話す機会がなかった。



もっと彼を知りたくて知りたくて……
ずっと目で追ってた。



そんな日常を毎日送っていたある日、
関わりが始まった。
突然、話しかけられたんだ。



「俺と、話をしないか?今吉A」



すっごく嬉しかった。



それからいっぱい話した。



実は留年してること、星詠みができること。



名字じゃなく名前で呼び合う意味も、
私だって聞いた。
なんで私が呼べないかは内緒らしい。



私は不知火が好き。
一目惚れだ、たぶん。



気持ちは伝えてない。
もしかしたら伝えることなく卒業するかもしれない。



でも抗ってみたい。あの、不明な運命に。



私は不知火のことをあまり知らない。
詳しいことを話してくれない。



何かが昔あったことは、桜士郎から聞いた。
内容は知らないけど。



それのせいで壁があるらしい。
いつか、私にも話してくれるような
関係性になれるといいのに……。



今気づいたこと、あの子。月子ちゃん。
月子ちゃんに向ける顔が、視線が違うこと。



あぁ、できれば気付きたくなかった。

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作者名:ちゃむPOP | 作成日時:2016年7月1日 17時

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