引きこもり彼女 (ページ6)

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私の事ページ6

私は韓国に来て半年、大学卒業して父の仕事を手伝いながらなんて大学生の時は思っていた。

父は名の知れた音楽プロデューサーをしてて、個人事務所だから私には働きやすい環境だった。

父も有名で母も現役でピアニストで活躍しているから、何もしなくても小さい時から目立ってしまうため、極度の人見知りとなってしまった私はピアノが友達になるのは当たり前だった。

仕事も小さい時からいたお弟子さんやスタッフさんと気が知れた環境だったから、そのまま仕事もするんだろうと、まさか一人で韓国に来て仕事をするなんて卒業する少し前までもちろん思うことはなかった。

卒業まで一カ月になった時に
「A仕事頼まれないか？
お前にぴったりな仕事が韓国のレーベルから来てるんだよ。何も心配しないでいい。

表には絶対出なくていい、必要な事はメールでやり取りすればいい。

ただ曲を作るなら、その国の文化を肌に感じた方がいいから韓国に最低一年住んでみて、上手く行きそうならそのまま残ってもいいし、日本に戻っても仕事をしてもいいと言われてる。

パパもいいチャンスだと思うから言ってみないか？」

といきなり父に言われ翌日には韓国に来て
ここのマンションを見せられ、必要な物を全て購入し、父が事務所との契約も立ち合い進められたときには、すでに随分前に決められた話だった理解した私はそのまま身を預けて今に至る。

今日まで事務所に行ったの一回だけ。
驚いたのは、私が作った曲のいくつかをすでに使われていた事だった。だからか、いつも通り必要な資料と素材を受け取り期限だけ聞いて出来たらメールで送信すればいいと言われて、本当に仕事は今まで通りだったからびっくりした。

冬の夜空をイメージした感じの優しさ音色と言うオーダーだったから、あの最上階のラウンジで作業したいと思った。夜中ならきっと誰にも会わないと思ってたのに…

いつものように夜中にラウンジに入りこっそり作業に入りほぼ曲は完成しあとは音を入れだけ残したある夜

気付いたら男の人がソファに座って眠っていてびっくりした。

いつからいたんだろう？

とても穏やかな顔をして寝てる彼に持ってきていたブランケットを掛け、家に戻ったのが彼との出会いだった。