イロトリドリ【短編集】

寺島拓篤 【あだ名】 ページ23

「ただいまー」

「えっ？！おかえり…今日速いね。」

今日速いねと言っても、午後１０時はまわっている。

「今日は、アフレコだけだったからね。」

ぎゅっ

前から彼女に抱きつく。

「Aを充電っ♪」

「//…恥ずかしいよ…てらしー」

「…ねぇ…。」

「ん…？何？」

彼女から離れ、今度は後ろから抱きつく。

「いつまで、"てらしー"呼びなの？」

「え？…いつまでって…」

「"拓篤"って呼ぶまで、離してあげない。」

抱き締める力が少し強くなる。

「でも…恥ずかし…」

「恥ずかしいって言っても離さない。」

「で…でも//」

「ほら…早く」

耳元で囁き、かぷっ と耳朶を噛む。

「ひゃっ？！////」

「ほーら、早くしないと、飢えてるオオカミに喰われるよ？」

「た、たたく…//」

「んー？」

「た、たく…///」


「…はーい、時間切れー」

「ふぇっ？！」

「大人しく、食べられてね。」

首筋に舌を這わせる。

「んっ……///」

ピクッ と体が少し跳ねる。

「ふふっ…オレ、お風呂入ってないから、続きは…お風呂で…ね？」

「………/////」


(ほーら、拓篤って言って？)

(た、拓篤…///)

(…何か、こっちも照れる///)

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