イロトリドリ【短編集】

紫原 敦 【チョコ】 ページ21

「あ〜…このチョコどうしよ…。」

と悩んでいるのは、先程、女子から沢山貰ったからと言って、氷室辰也から渡されたチョコをどうするか、と悩んでいるのだ。

「オレも、チョコを貰いたい人ぐらいいるのに。」

と紫原が言うと。

「紫原くん！」

と廊下を走って来る音と共に、女の子の声がする。

そう、まさに紫原が待っていた相手だ。

「水ちん…どうしたの？そんなに急いで。」

少し、ソワソワしているが、平常心を装っている。

「えっと…バレンタインだから、紫原くんにチョコレート！」

と目の前にチョコが入っているであろう、箱が渡される。

「いいの？…貰って。」

「いいよ！…紫原くんに作って来たから//」

「あ〜…もう、水ちん可愛い過ぎだってば…//」

そういうと、紫原はAの耳を甘噛みする。

「ちょっ…！紫原くん…//」

次は耳を舐める。そして、首を舐めたりとそれを繰り返す。

「む…紫原く、ん…や、止めて…」

と言うと、力が抜けたのか体が崩れた。

「…水ちん、大丈夫？」

と崩れそうになった体を支えた紫原が言う。

「紫原くんのせいでしょ！」

「ごめん。水ちんが…あまりにも可愛いかったから。」

「//…何でサラっと凄いこと言うの！」

すると、紫原の顔が彼女の耳に近付く。

ｰｰｰ 続きは、オレの家ね？A。


(全く、アツシも凄いな…。)

(２人を敵に回したら大変な事になるアル。)

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