普通科 ８/２６追加 ページ7
桜が際限なく花を散らす中、入学式を終えた教室では担任の自己紹介をそこそこに
長い長いガイダンスが始まっていた
私のテンションが低いのは当然
渡された時間割を確認する度、私は選ばれなかった人間だと突き付けられるからだ
それはたぶん私だけじゃないんだろう。ちらりと周辺を見渡すけどどことなく暗い表情の人たちが多い
同じ立場の生徒がたくさんいるんだな
…今まで過ごしてきて、自分は割と切り替え上手だと思っていたけどそうではなかったみたい
ガイダンスの紙をただただボーっと眺めていた
んた君、A組っていってたっけ…ヒーロー科…ヒーロー科か
…私は
「なぁ…」
「…」
「おい」
「おいってば」
「え…」
「もうガイダンス終わって下校だけど」
前の席の男子生徒が考え込んでる私に声をかけてくれた。慌てて状況を確認すると黒板前に立っていた先生はとっくに教室から出ていてクラスメイトになる子たちも残りあと２，３人という閑散とした空間になっていた
鞄をもって話してる彼らに対して私はいまだにプリントを机の上に散乱させていて…やってしまったっと頭をかいた
「ありがとう助かったよ」
声をかけてくれた彼にお礼の際に顔を上げると目元の大きなクマが目に入った
寝不足君なのかな
紫色の髪は無造作にあげられているのだが、すごく似合っているのは彼の元がいいからだろうか
「あの…？」
「あ、ごめんなさい。私は選羅A、よろしくね！えっと…」
「心操人使」
「心操くんね！よろしく」
右手を差し出せば少し戸惑ったようにも見えたが、おずおずと握り返してくれた
今時握手なんてしないかっと笑えば、まぁいいんじゃないのっと空いてる手を自身の首の後ろに手を当てて返してくた
私が鞄の中にプリント類をしまってる間に私たち以外の生徒はいなくなっていた
心操くんもすぐ出るものかと思ったけど待ってくれてるみたい
全然言葉にしないけど優しい人だな
「そういや、入学式A組いなかったな」
「え、そうなの！？」
「…いつから記憶ないの」
「いやー…はは、校長先生の風貌に驚いたのは覚えてるんだけど」
そのまま心操くんと下駄箱まで降りて、靴を履き替える
教室の時同様、当たり前のように待ってくれている
「ありがとう」
「ん」
「そっかー。入学式出ないってことあるんだ」
自由すぎないか雄英高校
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♪護♪(プロフ) - 犬が好きさん» コメントありがとうございます！瀬呂くん好きな方に会えてうれしいです。心操くんも沢山出てくるので楽しみにしててくださいね！見つけてくれてありがとうございます。瀬呂VS心操の展開面白そうだなと思ってる作者より (2021年9月13日 0時) (
レス) id: b00309a7b2 (このIDを非表示/違反報告)
犬が好き - わ、わ、瀬呂くん！嬉しいです！何気にしれっとガッツリ心操くんも出てるし！なんですか私得ですか！やばい見つけられて良かった…更新楽しみにしてます！！ (2021年9月11日 1時) (レス) id: 7c01fc8068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：♪護♪
| 作成日時：2021年7月28日 23時
