青のヒヤシンス (ページ23)

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【翔吾side】

今日はクリスマス。街中に幸せそうに浮かれているカップルが満ち溢れる日。

そんな日でも俺はこうしてたった1人でイルミネーションを見に来ている。数々の装飾を身にまとった大きなツリーは自分のちっぽけさを痛感させてくる。

海玲は？って？

ほんの1週間前に別れた。

原因は、、、またいつか話す時が来れば話そう。

「綺麗だね～」

カップルが隣で目の前の大きなツリーを愛でている。

俺もこのツリーみたいに、誰かを心から幸せに出来る日がいつか来るのかな。

なんだかナルシストの様に聞こえるけど、これが俺の本心。幼い頃からEXILEさんの様なダンサーになることだけを念頭に置いて今まで突っ走ってきた。
その努力が実って今THE RAMPAGEというグループで活動させてもらえているわけだが、

何かが足りない。
何か大切な気持ちを俺は持っていない気がする。

そんな風に最近考えながらポケットに手を突っ込み、歩いた。

ポケットには海玲から返された今年の彼女の誕生日に渡したオーダーメイドのリングが入っている。

と思っていた。

翔吾「あれ？ない。」

そう気づいた時にはもう俺は家の中。
無くしたからといっても探しに行く理由も気力もなく、
俺はベッドに寝転がり、夢の世界へと旅立った。