海の祝福 ページ6
you side
「…、?」
?「やっとお目覚めかい?」
「あれ…えっと…ホムラさん、?」
目が覚めた時、
私の視界にはホムラさんが映っていた。
ホ「今来たところだよ。気分はどう?ボディーガードさん」
「あの…ボディーガードさんって呼ぶのは…」
ホ「なんで?君は僕のボディーガードでしょ?」
「そうだったみたいですけど…私は記憶がないので…」
ホ「君は僕にとって…唯一のボディーガードだったんだ。聞きたい?僕と君の話」
「聞きたいです!」
ホ「君は、とても真っ直ぐな子なんだ。真っ直ぐで…素直で。本当に…海のような子なんだ」
「海、ですか?」
ホ「僕の友達を大切にしてくれる子、なんだよ?」
「ホムラさんのお友達をですか?」
ホ「困っていた友達を救ってくれたり…まるで家族のように…友達と接してくれたりね」
「な、なんか…図々しいですね私…」
ホ「図々しくなんかないさ。どんな時でも…君は優しい。だから僕も…君に優しくしようと思えたんだ」
「…はい、」
ホ「…手を、」
「…?」
ホ「…目を閉じてごらん」
ホムラさんは私に手を差し出した。
大きくて綺麗なその手の上に手を重ね
言われた通り目を閉じる。
ホ「私はホムラとその仲間たちを…今でも大切に思っています。」
「え?」
ホ「繰り返して言ってごらん」
「…私はホムラとその仲間たちを…今でも大切に思っています。」
ホ「…」
ホ「…うん、間違いないみたいだね」
「き、綺麗…でもどうして…」
目を開けると私の手のひらには
青く輝く1匹の魚が現れた。
ホ「海の祝福、だよ」
「…」
ホ「僕の故郷の誓い。海がその誓いを受け入れた時、あるいは再確認した時…この魚は現れるんだ」
「…」
ホ「…A?大丈夫?」
海の…祝福…?
「…海の、祝福、って言いました、?」
ホ「ああ、言ったよ?」
「…それ、私知ってる気がするんです、」
ホ「本当に!?」
ホムラさんは身を乗り出した。
「初めて聞いた気がしないんです」
ホ「…無理に思い出すのは体に負担だよ。ゆっくりでいいから」
「…ホムラさんは、私にとって大切な人だった気がします」
ホ「…そう言って貰えて光栄だよ、」
ホムラさんは儚く微笑んだ。
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作者名:みなと | 作成日時:2024年2月20日 22時