面会? ページ5
you side
どうやら私はしばらくの入院が必要で
レイ先生にお世話になることとなった。
レ「気分は?」
「あ、はい。良いです」
レ「食事もよく摂れているようだな」
「はい!とても美味しいですよ!」
レ「…」
「…レイ先生?」
レ「…すまない。回復しているようで安心した」
「はぁ…」
レ「A、」
「はい?」
レ「体調が回復したら今度は…記憶の回復だ」
「記憶?」
レ「全てを思い出すのではない。Aにとって大切な記憶だけでも頭の中に入れておく必要がある」
「それは…そうですよね。私もそうしたいと思ってます。レイ先生やホムラさん、セイヤさんたちも…私にとって大切な人だと思っているので…思い出したいんです」
レ「急ぐ必要はない、その時は必ず訪れる」
「…え?」
レ「何かが必ず、記憶を取り戻すキッカケになる。という事だ」
「はい!」
レ「だからと言って無理に思い出そうとするなよ。頭痛を伴うからな」
「気をつけます!」
レ「…いい笑顔だな、」
「っ…!」
レイ先生は私の頭を優しく撫でた。
なんだろう。レイ先生は私の頭をよく撫でる。
その度に…なんか…ウズウズする。
レ「今日は面会があるそうだ」
「面会ですか?」
レ「…魚が来るぞ」
「さ、魚…?」
レ「ま、来てからのお楽しみだ」
「え、ちょっとレイ先生っ!?」
レ「悪いな、今日は忙しい。魚に後は任せておく」
「…魚って、?!」
レ「大人しく寝ていろ、いいな?」
「は、はい…」
レイ先生はまた頭を撫でて病室を出ていった。
魚が面会に来るなんて…どういう事?
そう思いながらベッドで横になっているうちに
私は眠気に襲われて瞳を閉じた。
レイ先生って…
ずっとあんな感じでクールなのかな?
全然嫌なクール感ではないけど…
さっきレイ先生、
何考えてたんだろう。
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作者名:みなと | 作成日時:2024年2月20日 22時