逢いたくて

利用 ページ28

Aside




憂鬱な朝。
憂鬱な木曜日。



マコちゃんに言うんだあ、昨日のこと。
隠してるってすごく気持ちがモゾモゾするから。



これで本当にひとりぼっち。







あ、ひとりだけ味方がいた。


A [昨日は電話有難う。途中で寝ちゃってたみたい。]


歯磨きして、朝ごはん食べて、お風呂は我慢して、着替える。


ピコンッ


堀夏 [こちらこそ。うん、寝息聞こえてた。たまにピーってなってたよ。笑]



は、は、恥ずかしい…。笑



A [え、やだ。忘れて？笑]



たぶん、わたしは一番の友達でいちばん大切なものを失う。


憂鬱。でも、言わなきゃ。


『嘘は無しね。』


最後のともだちの約束。



なっちゃんは、そんなことでその後離れてくんだったらそれまでだったんだよ って言ってるけど。



マコ「で？そんな顔してる理由はいつ話してくれるの？」



マコちゃん、マコちゃんだけだよ。
わたし、マコちゃんしかいないのに。



A「わたしね、慧人くん忘れようってなっちゃん利用したの。マコちゃん、人を利用して幸せになろうなんて最低って言ってたでしょ？」



マコ「うん、」



A「わたしもそう思ってる。でもね、幸せが欲しいんじゃなくて、忘れたかったの。でも、理由はなんでも利用しちゃったの。だから、マコちゃんに嫌われると思って…」

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