検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:2,788 hit

六話 ページ7

「まふまふ〜、飯、一緒に食お?」

「はい…!」

時は過ぎてお昼。
教科書を片付けていると、いつものようにそらるさんが迎えにきてくれる。
からかう天月くんたちの声は無視して、そらるさんに駆け寄った。

一度、先輩に来てもらうのが申し訳なくて、僕が行きます、と言ったらすごく怒られた。
理由は尋ねても教えてくれなくて、お前は何も知らなくていいよ、という風に頭を撫でられた。

さすがに逆らえなくて、今は大人しく迎えに来てもらっている。

「…今日はクリームパンがおすすめだってさ、…まふまふ、好きでしょ?」

「はい!じゃあ、僕、それにします!」

何時ものように、二人で買い、席に向かい合うように座って食べる。

だが、そらるさんはモテる。
女子の目線が刺さるし、強い子は僕を押し退けてそらるさんと一緒に食べようとする。
そのときはそらるさんが今まで見たことないような、怒った顔で女の子を睨んだため、僕が何か言われたり、そらるさんとご飯が食べられなくなったりはなかった。

幸いだったのは僕がAクラスで、寮に行くときもいつでも、そらるさんがいることだ。
もし、Aクラスではなく、普通のクラスだったら、集団でいじめられたに違いない。

「…まふまふ?」

「んぇ?あ、ああ、すみません、考えごとしてて…、」

「そうなの…?」

「はい、」

「回りの目とか気にしないでいいからね、」

…なんで、この人には何でもかんでもお見通しなのだろう。
千里眼とか持っているのだろうか。

でも、そらるさんに余計な心配はかけたくないため、そわそわするのを止め、彼だけを見詰めて、ご飯を食べた。

七話→←五話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , BL , 小説
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜餅@そらなー | 作成日時:2019年5月14日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。