【BL】あなたと魔法に救われて。第一章【歌い手】 (ページ3)

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二話ページ3

手がカタカタと震える。

機械が壊れた所にぽっかりと穴…いや、闇の渦が発生していた。
先生も生徒も慌ててるのが見える。

でも、それは僕の不安を煽り、そのわけのわからない闇の渦を大きくさせるだけ。

「…や、やだ…！」

目の前の景色が途切れそうになった、その時。

「落ち着いて、ゆっくり呼吸するんだよ、」

暖かいお日様みたいな香りが僕を包んだ。
背中を叩いてくれる手と共に呼吸して、肩の力を抜く。
すると、不思議なほど気分が落ち着いて闇の渦も消えていった。

「…いい子。よく頑張ったね、…先生、俺はこの子につくんであとはお願いします、」

そういって、僕は彼に姫抱きされ試験会場をあとにした。

「大丈夫、？怪我はないけど…」

「…いえ、ありがとう、ございます…、」

「あ、紹介遅れたね。俺はそらる、何かあったら色々頼ってね、」

「あ、ま、まふまふです…！」

出された手に恐る恐る自分の手を重ねると固く握手してくれた。