【そらる】推しとの扱いの差が酷すぎる件について。【歌い手】

34話 ページ35

「…デート…？」

撮影も終わり、そらるさんが久々の休暇がとれた日。
突然、お出掛けに行こう、と言われた。
レストランとかも予約してあるらしい。

「…ほら、いいから、」

渡された服は、そらるさんからプレゼントして貰ったとても可愛いお洋服。
もったいないなくて、着れてなかったやつ。
なんで、と目を向けるも、いいから、と言われるだけでそれ以外は教えてくれない。

「…俺が服、脱がすよ？」

「喜んで着させていただきます。」

えろる…、…なんて思いながらその服に着替える。
髪を整え、鞄にスマホと財布やポーチを入れて、リビングへ行くと、いつもは着ないような、おしゃれな服を着ていた。

「…天月に選んでもらったけど…、…似合う？」

似合わないとでも思っているのだろうか。
似合いすぎて、一人だったら鼻血出して発狂するところだった。

さらに眼鏡もかけていて、いつもと違うそらるさんでドキドキしてしまう。

あぁ…、…こんな格好いい彼とお出掛けにいくのか…。
他の私より可愛い女の子にとられそうで、嫌だな。

…嫌…？
私ってこんなに独占欲、強かったかな。

「…A…？え、似合ってない…？」

「…バーカ、！似合いすぎて妬きそうですよ！」

思いっきり舌を出して、そらるさんにそう言った。

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