歌い手そらるはシスコンでした。【歌い手】

お買い物でも…。 ページ3

「A、買い物行かない？」

「うーん…、うん、！お洋服買いたい！」

最近、同じものしか着てない気がする。お兄ちゃんのパーカーとか、パーカーとか。
どんだけ着せたいの。朝起きたら、横にお兄ちゃんがいて着て！みたいにパーカー持ってるし。

「じゃ、行こうか。」

＊＊＊

「ねぇ、すごくイケメンじゃない？」

「ねー、カップル？てか、そらるさんに似てない？」

そうだった…。
お兄ちゃん、歌い手だった。しかも超有名な。うん、さらにお兄ちゃんのシスコンが発揮されて手を繋いでるっていう。それは、彼女に間違えられるよね。

「A、あれ見て。よくない？」

本人は気にせず買い物してる。いいね、呑気で！
Aは明日、炎上するかもしれない恐怖に怯えてるっていうのにね。
そして、目的の洋服屋。

「ねぇ、A！これ、着て！」

「A、これも！」

店員さんも苦笑いの試着ぶり。あのね、何もかも着せて全部買うって何。
私はめんどくさい！買うなら全部カゴにいれなさい！！

え、？服は拒否しないのかって？お兄ちゃん、ムカつくほどセンスよくて、しかも私に似合うのしかないからカゴにいれるしかないの！

「よし、これくらいかな！会計！」

…。怖いよ。お兄ちゃんはリスナーに内緒である会社で働いているため、収入がすごい。今もブラックカードで払うっていう。

仕事？…大手デザイン会社の社長。だから、センスもいい。

「よし！次！」

…社長がこんなんでいいのだろうか。

誰か、外れたネジを持ってきて。
届かない祈りをかかげながらお兄ちゃんに連れまわされる私でした。


エンド…じゃないです、続きます。

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