episode4 ページ5
五条「ただいま、A。」
自信に飛びついてきたAを軽々と受け止め、そのまま抱きあげる彼はとても優しい表情をしていた。
きっと彼を知るものが見たら、本当に五条悟かと疑うだろう。
五条「すごい可愛いらしい格好をしてるね!僕の奥さんかな!」
『えへへ///今日ね!ともえとパパのご飯作ったの!』
五条「!!そうなの?それは楽しみだね〜!いやぁAの初めての手料理かぁ!」
彼に楽しみだと言ってもらいとても嬉しそうなA。
そんなAをみて、彼もとても嬉しそうに微笑みAを抱き上げたままリビングへ向かう。
五条「(本当に笑顔が増えたな。ますます可愛いくなって困っちゃうね。)」
ともえ「おかえりなさいませ、悟坊っちゃま。」
五条「ただいま〜。ともえ、Aのことありがとうね。それともう坊っちゃまは止めてよねぇ?もう僕当主だよー。」
ともえ「何をおっしゃいますか。いつまでたっても私にとっては可愛らしい坊っちゃまですよ。」
五条「……はぁぁぁ。」
とても良い笑顔で言う彼女に仕方ないと溜息をつく。
自身の乳母であった彼女には小さい頃から頭が上がらない。五条家の中で、彼女に対してだけは強く言えないのだから諦めるしかない。
ともえ「さぁさぁ悟坊っちゃま手を洗ってきてくださいな。今日はAお嬢様も料理を手伝ってくださいましたよ。そしてお嬢様はご飯の準備をお手伝いくださいますか?」
『うん!』
そして抱き上げていたAが下りてしまい少し寂しそうにする五条悟。
『……よいしょっ……よいしょっ』
可愛らしい掛け声をしながら、父の待つダイニングテーブルへオムライスの乗った皿を運ぶA。
その足取りは少しふらついている。
五条「(あー転けそうだし手貸したいけど、我慢我慢!)」
ともえ「ファイトですお嬢様!」
『……パパどうぞっ!』
そう言い、オムライスの乗った皿を持ち上げ差し出すA。
五条「っ………ありがとうA!」
プルプル震えながら、お皿を差し出す可愛らしいA。そしてその皿の上のオムライスにはパパと拙い字で書かれ、大きなハートで囲んである。
五条「(可愛いすぎるでしょこの子!さすが僕の娘!)」
五条「これAが書いてくれたの?」
恥ずかしそうに頷くAに嬉しいと伝えると、とても喜ぶ。
それを見て、可愛いなぁと思う彼はすでに親バカである。
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作者名:せな | 作成日時:2023年9月30日 15時