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episode1 夜の闇色 ページ2

五条side



硝子「で、どう?父親業は?」



五条「何突然? 」


硝子「いや、五条が父親なんかできるのか不思議でね。」


五条「硝子酷くない? ちゃんとしてるよ。やってる事は高専(ここ)と変わんないんだし。」



夏家「「…………」」


夏油「やはり私が引き取るべきだったかな?」


硝子「お前には美々子、菜々子もいるし教団もあるから無理だろ。」


夏油「それはそうだが、あの子が心配でね。」


家入「確かにな。いっその事私が引き取るか?」


夏油「硝子こそ多忙なんだから無理でしょ。それにあの子の力の事もあるし。」



そう話す同期達。
酷くない?
ちゃんとしてるっつうの。



まぁ僕だって何で引き取るだけじゃなくて、養子にまでしたのか今だに自分の行動が分からない。




あの子を見つけた時に、付いてくるよう言ったのはそれが最善だと思ったからだ。


そして処刑か封印かの選択肢しかなかったあの子を助けたのは、将来強くなるだろうから、僕の夢に役に立つと思ったからだ。


それであの子を引き取ると決めたのは、僕だけがあの子の闇に染まらないから。




全てそれが最善の選択だと考えたからだ。






だけど、養子にしたのは自分でも分からない。

別にそんなめんどくさいことはしなくてもよかったんだ。



だけどあの子の顔を見たら、どうしてもそうしなければいけないような、そうしないと自分が後悔すると思ったんだ。









そんなことを考えながら、1人残してきたあの子の為に、早めに仕事を切り上げ、任務は傑に押し付け自宅へ戻る。








自宅に近づくと強い呪力の気配。



これは暴走してるなと思い、急ぎ家へ入る。





リビングに入るとそこはすでにあの子の呪力で覆われていた。
真っ暗な夜の闇の色をした呪力に。



普通の呪術師であれば、この呪力の作る夜の世界に目が見えないだろうけど、僕の目には関係ない。



目隠しを下ろし、周りが闇色に染められている中、遠慮なく進み、あの子の元へ向かう。



僕の部屋か。
何で僕の部屋にいるのか何て疑問は置いておいて、部屋へ向かう。




ガチャ





見事なまでに真っ暗な闇の世界だ。



その中で僕のベッドで、泣いているあの子。
いや、僕が名前をつけたんだよな。Aと。




五条「A。大丈夫?」


『ッうぅっ……パ…パ……?』


五条「ごめんね。少し遅くなったね。」


『ごっごめんっなさい!またみんなまっくらにしちゃってっ……うぅぅぅっ…』

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作者名:せな | 作成日時:2023年9月30日 15時

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