不良=恐怖とは限らない。【男主】

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体育祭当日。
京極に誘われた園子は蘭とコナンを連れて杯戸高校にやって来た。


「流石、体育祭ね〜。熱気がすごいったらありゃしない。」

「本当だね。京極さんはどの種目に出るつもりなの？」

「午前は…あー…終わっちゃってる〜。ちょっと遅く出たのがいけなかったか。」


事前に京極から貰ったプログラム表を見て時間が過ぎていることに気づき落胆する園子。


✱


「園子さん…！蘭さんもコナン君も来てくれたんですね」


お昼休憩中、京極がわざわざやって来た。
他の生徒はのんびり昼食をとっているか、友達と談笑している。
中には早く食べ終えた生徒がリレーのパス練をする為にグラウンドにいる。


「当たり前じゃない！真さんの勇姿が見られるんだもの、応援するしかないじゃない！」

「それは、恐縮です…！」

「ねえねえ、京極さん。どの種目に出るの？」

「他の種目ですか？…これと言った種目は…クラス対抗リレー、ですかね。」

「へ〜！リレーに出るんですね！」

「えぇ、まあ…。体力測定の50m走の記録から決められて…。」

「真さん、何走目？アンカー？」

「いえ、4走目です。最後から2番目ですね。」

「アンカーじゃないのね…」


アンカーではない事に園子はまた落胆する。
京極は走る事より空手の方が断然得意だ。

4人で談笑していると一人の男が近寄ってきた。Aだ。


『あー…京極、だっけか？リレーのパス練す………げっ』


Aは4人のうち1人を見て嫌な顔をした。


「あっ！バイクのお兄さん!!!」

『何でいるんだよ、クソガキ。』

「京極さんが誘ってくれたんだ。」

『……あ、そ。…あー、練習だとよ。』

「わ、分かった。すぐ向かう…。」


Aはそれだけ伝えるとさっさと去って行った。


「イケメンだけど…口悪いわね。」

「あの人が、以前言った急に来た人、ですよ。」

「えっ！本当…？」


京極が以前ファミレスで話していた当人だと言う。
蘭と園子は彼の容姿を見て納得した。
あからさまに不良だったからだ。
運動してるにしても、片耳にはピアス付けてる。


「それにしても、コナン君あの人と顔見知りなの？」

「うん。前に強盗犯を捕まえたって話したでしょ？その時バイクに乗せて追いかけてくれたんだ。」

「へぇ、見た目に反して優しい人なのね。」

「でも、さっきガキンチョ見てあからさまに嫌な顔してたわね。」


会ったのコレで4回目だからかな。笑


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