不良=恐怖とは限らない。【男主】

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視点:京極



「彼はコチラで弔っておいた。…彼の墓は月光寺にある。時間があれば立ち寄って欲しい。」

「ありがとうございます。この後行ってみます。」


ﾄﾝﾄﾝ


「降谷さん、報告したい事が……すみません、お話中でしたか。」


入ってきたのは先程案内してくれた風見さんだった。
まだ俺がいる事に気が付いて部屋を後にしようとしていた。


「あ、要件は聞き終わったので俺は此処で失礼します。」

「なら、入り口まで見送ろう。」

「いえ、道は覚えているので一人で大丈夫です。それに、お仕事の邪魔はしたくないので。」


と、やんわり断った。


「そうか、助かるよ。実は後始末が大変でね。」

「！すみません、もう少し遅く訪ねた方がよろしかったですか？」

「いや、逆に早くて助かったよ。彼も君の事を待っていると思うから。」


俺は降谷さんと風見さんに別れを告げ、警察庁を後にした。
警察庁に出入りするのはこれで最初で最後だろう。良い経験になった。


✱


俺は五十嵐のお墓に行く前に花屋で菊を買い、コンビニでペ○ングを買った。ついでにお湯を注いで完成させた。
五十嵐はこれが好きだと言っていた。


月光寺に着いた。
五十嵐の墓の場所を住職に案内してもらった。

そこには、真新しい墓石に彫られている五十嵐の文字。
本当にいなくなってしまったんだなと、実感してしまった

花立に菊を立て、ペヤングを供えた。


「なあ、五十嵐。お前は幸せだったのか…？自死するほど、辛かった人生だったのか…？俺には分からない。」


けど、幸せだったんだろう？
降谷さんから、聞いたよ。最期笑っていけたんだな。


「俺は、お前の友達になれてとても嬉しかったよ。」


五十嵐の墓石に話し掛けていたら結構時間が経ってしまった。
今度は園子さん達を連れてくるよ。
悲しむだろうけど、きっと来てくれる筈だ。



「…またな。五十嵐。」



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BAD END fin.

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