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「三��さんと付き合ってる、って」
「うん。付き合ってる」
一瞬訳が分からなくなった。
少なくとも私は女子の中でも廉と1番近しい関係にあるのだと思っていた。
なのにこんなにもあっさりと彼の隣を奪われる事があるだろうか。
「そう、...なんだ」
「うん」
「でも、廉と三��さんて接点あったっけ？」
あったにしろ無かったにしろどちらにせよ傷付く答えが返って来るのは分かっていてもこれだけは確かめたくて。どういう経緯であの子が彼の隣に居る権利を得られたのかが知りたくて。
内心必死になるその思いを隠す様に、会話のついでにいとも自然に頭に浮かんだ疑問かのように出来るだけ軽い口調で彼に問う。
「ないよ」
驚いた。
さらりと彼の口から出たその言葉に。返す言葉も無くただ表情を固める事しか出来ない。
「...なんで？」
やっと口から出た言葉もこの程度で廉は不思議そうに首をかしげる。
「じゃあなんで付き合ったの？」
半ば苛立ちを覚えて来た私は直球の質問を投げかける事しかできない。
「告られてさ。...俺もそろそろ彼女ぐらい作らなあかんかなって」
そう言って笑いながらこちらを向く彼に心を抉られる。
告白されたら付き合うの？
可愛いから付き合ったの？
三��さんだから？
彼女が欲しかったから？
じゃあ、私が想いを告げていたら？
あなたは私のものになってた？
"彼女ぐらい"貴方はそう言うけれど私がどれだけその地位を望んでいたのか知っているの？
そもそもあの人への気持ちは？
全部私の勘違い？それとも全部無かった事にしたの？
頭に浮かんだ全ての疑問が複雑に絡まっていく。
「...なにそれ」
自分でもどうしようもなく修復不可能になった思考回路を彼に悟られたくなくて。そんな台詞しか吐けない私は急いで彼の前から走り去った。
どうしようもない敗北感に涙が流れる事さえ忘れているようだ。
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西瓜(プロフ) - こもねさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉、感謝します。頂いたお言葉を励みに両作品とも更新頑張って行きますのでよろしくお願い致します。 (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 66c14fc432 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして。西瓜さんの細かく的確な描写が大好きでいつも楽しみにしています。狂想共に更新頑張ってください！＾＾ (2018年5月16日 18時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西瓜 | 作成日時：2018年4月20日 21時
