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今日の永瀬くんは少し変だ。
授業は上の空というかどこかへ行ってしまっているような、何かを考え込んだ果てに抜け殻になったかのような、今まで見た事のない表情を見せる。
他の教室で授業をしている時も向い側の校舎で授業中机に突っ伏している彼が見えた。
彼が授業中に寝るなんて考えられない。
もしも今日放課後の勉強会を依頼されたら聞いてみようと思った。あまり生徒に執着してはいけないのかも知れないが、非常勤講師と言えど生徒の役に立ちたいと思ってしまう。
それに彼は私の私的部分を知り過ぎてしまっている為かほんの少しだけ特別な存在感を放っているのも事実でどこか他人事に出来ない自分がいる。
「あの、今日、勉強教えてもらってもいいですか...？」
「うん、もちろん」
相変わらずどこか覇気のない様子の永瀬くんに出来るだけ明るく接してみたが効果はあっただろうか。
「永瀬くん？今のとこ大丈夫かな？」
「...え？あ、すみません」
最初はスムーズに解けていた彼だけれど時々虚ける彼に見兼ねて思い切って質問を投げかけた。
「どうかした？」
「え？」
「いや、何か今日身が入ってない感じだから」
「あー...」と頭を掻く彼に何か踏み込んではいけなかったのかも知れないと若干後悔したが後には引けない。
「先生で良かったら何でも聴くけど...」
少し遠慮がちにそう言うと頭を下げた彼が力無く浅い溜息を吐く。
「先生のせいやって言ったらどうします？」
意を決したように顔を上げた彼は突き刺すように真っ直ぐな視線を私に向けた。
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西瓜(プロフ) - こもねさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉、感謝します。頂いたお言葉を励みに両作品とも更新頑張って行きますのでよろしくお願い致します。 (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 66c14fc432 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして。西瓜さんの細かく的確な描写が大好きでいつも楽しみにしています。狂想共に更新頑張ってください！＾＾ (2018年5月16日 18時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西瓜 | 作成日時：2018年4月20日 21時
