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ドアを閉めたと同時に背中に温もりが伝わる。
「会いたかった」
「...私も」
振り向いた瞬間に少しの間も開けず体を引き寄せられ、彼の唇が押し付けられる。いつもより少し強引な気がして彼の服の裾をぎゅっと掴む。
「俺、いつからお兄ちゃん？」
「ちがっ、あれは...」
「お兄ちゃんになった覚えない」
「でも、」
言葉を発する前に唇を塞がれる。
だって私達恋人同士でもない。あの場ではああ言うしかなかったんじゃないの？
思考を働かせていると彼の舌が口を割る。
さっきまで働いていた思考が動きを止める。
一瞬の隙も許さないというように苦しいくらい口付けが降り注ぐ。
やっと息が出来たかと思うと熱い唇が首筋を這って胸元に到達すると少しの痛みが走る。
同時に服の中に入り込んだ手が荒々しく身体を弄る。
彼のこんな感触は初めてで全身が疼いて体が熱くなる。
「やっ、...ここ、玄関」
ジャージの隙間から入った彼の指が下を刺激すると熱い息が溢れる。
体全身が支えられなくなって思わず彼の首にしがみつく様に腕を回す。
「...待っ、て」
「嫌や」
煩いと言わんばかりに口を塞がれて抵抗出来なくなる。何も考えられなくなって溶けて行ってしまいそうになる。身体中が彼を求めているかの様に体温が上がる。
今度こそ崩れそうになる脚を彼が支え、そのまま私を抱き上げべッドに運ぶ。
「脚開いて」
暗くて彼の表情が読めないけれど、こんなに夢中で彼に求められるのは初めてかも知れない。
そう思うと愛おしくなる。
私が求めてた彼が、感情を剥き出しにした彼がそこにいる。
「あっ、...しょ、くん」
「...A、」
部屋には私と彼の吐息が混ざり合って溶け堕ちて行く。どこまでも求め合った私達は深く深く堕ちて。
このままもう戻れなくなればいい。
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西瓜(プロフ) - こもねさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉、感謝します。頂いたお言葉を励みに両作品とも更新頑張って行きますのでよろしくお願い致します。 (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 66c14fc432 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして。西瓜さんの細かく的確な描写が大好きでいつも楽しみにしています。狂想共に更新頑張ってください！＾＾ (2018年5月16日 18時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西瓜 | 作成日時：2018年4月20日 21時
