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それからというもの私は名前しか知らない"しょうくん"に夏休み中想いを馳せた。
お兄ちゃんに聞いてみたけど「誰だよそれ」なんて当たり前の答えが返って来て、成す術も無くただあの日に貰った笑顔を思い浮かべるだけ。
「そんなん分かる訳ないじゃん」
小学校から仲のいい美咲ちゃん、通称みーちゃんからも辛口の返答が返って来た。
「でも、めっちゃかっこよかったんだよ！本当に少女漫画に出て来そうな感じ！」
「ああ、A少女漫画好きだもんね」
興奮冷めやらぬ私を呆れたように横目で見て来るみーちゃんは美人でモテる。今だって年上の彼氏がいるらしい。
「運命なんじゃないかな...」
「どこがよ」
「私、高校入ったらサッカー部のマネージャーになる」
「なんでそうなるの」
呆れた様に笑うみーちゃんの言葉なんて私の耳には届いてなくて。
「せめて高校ぐらい聞いとけばよかったのに」
黄昏ている私に痛いところを突いて来る。
あの時は彼と話すのが精一杯で他のところなんて目もくれなかった自分を後悔する。
「まあ運命だったらまた会えんじゃない？」
多分みーちゃんは興味の無い私の恋話を終わらせる為に放った何気ない一言だっただろうけど、それがまさか本当になるなんてあの時の私は夢にも思わなかった。
「白河先生、もうすぐ休憩です」
「ああ、ごめん」
川崎さんの声でドリンクをカゴに詰める。
その作業と同じ様に一時的に取り出した私の遠い昔の記憶も丁寧に仕舞った。
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西瓜(プロフ) - こもねさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉、感謝します。頂いたお言葉を励みに両作品とも更新頑張って行きますのでよろしくお願い致します。 (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 66c14fc432 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして。西瓜さんの細かく的確な描写が大好きでいつも楽しみにしています。狂想共に更新頑張ってください！＾＾ (2018年5月16日 18時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西瓜 | 作成日時：2018年4月20日 21時
