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Ren
木にとまっている蝉が今にも鳴き出しそうでじっと窓から見つめる。
「今日もA先生かわいいよなー」
「俺英語で告白しちゃおっかな」
「お前バカじゃねーの」
木曜日の5時間目
耳障りな声が聞こえる。俺はこの授業が嫌いだ。
「はい、ではこの一文を誰か訳して下さい」
「はい！上手く訳せたら昼休み俺とデートしてくれる！？」
いや違う。授業では無くこの時間が嫌いなのだ。
教壇の前で少し困った様に笑う彼女に向かって非常識で幼稚な質問を投げかけるこいつらが大嫌いだ。
「A先生がお前なんかとデートするかよ！」
誰かの野次で教室が笑い声に包まれる。
ちっとも面白くなんか無い。
周りの空気を遮る様に再び窓の外に視線を逃す。
「ごめんね、デートは出来ないけど...テストには役立つかな」
2年生からの選択科目であるこの英語の授業も始まって3ヶ月が経とうとしている。
彼女も段々遇らい方を学んだ様で再び黒板に向かう。
すると彼女に向けられる厭らしい目。
見るな。
お前達が汚れた感情で、目で、見ていいものじゃない。
所詮彼女からすると俺だってこいつらを含めた生徒の1人でしかない。
でも俺はこいつらとは違う。
年中さかりのついた猿のように騒ぎ立てて授業を妨害する、彼女の仕事の邪魔をするこいつらとは違うんだ。
一緒にされたくない。
俺は彼女のことが...彼女のことを...
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西瓜(プロフ) - こもねさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉、感謝します。頂いたお言葉を励みに両作品とも更新頑張って行きますのでよろしくお願い致します。 (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 66c14fc432 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして。西瓜さんの細かく的確な描写が大好きでいつも楽しみにしています。狂想共に更新頑張ってください！＾＾ (2018年5月16日 18時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西瓜 | 作成日時：2018年4月20日 21時
