1. ページ1
.
梅雨が過ぎたばかりの真っ青な空に夏を感じる
まだ蒸し暑いせいでシャツが背中に張り付く
生徒も同じことを思っているのだろうかそれぞれ手に持つもので体を扇いでいる
蝉の声と同時にチャイムが鳴る。
「はい、じゃあ今日はここまでにします。
予習の和訳は忘れずに。」
私の言葉を合図に男子生徒数人が声をあげる
「せんせー！明日暇っすか！？」
「明日？」
「俺らの練習試合がうちの体育館であるんで、もし暇だったら見に来て下さいよ！」
「あー、うん！折角だから見に行こうかな？」
「っしゃ！これで明日勝ち決定だな！」
「勝ったらデートして下さい！」
待ってます！なんて言いながらバタバタと教室を出て行くのが微笑ましい。
あの子達は確か男子バスケ部だったなー...なんて非常勤講師ではあるものの私の科目を選択してくれている生徒はだいたいみんな覚えた。
「俺持ちます」
リスニング用に使っていたラジカセを持ってくれた男子生徒。
永瀬廉くん。
容姿端麗、頭脳明晰、その上に確かサッカー部のエースだった。
たまに女子生徒に巻き込まれる所謂、恋話には必ず彼が出て来る。
「あぁ、ありがとう」
「視聴覚室っすよね？」
「うん」
私の授業は真面目に受けてくれてはいるものの時々つまらなそうに窓の外を眺める時があるので、少し気になっていた。
「あんま調子乗らしたらダメっすよ」
「...え？」
「いや、男バスの奴ら、いつもうるさいから。」
「あー...はは、いいの。
他のクラスに迷惑にならない程度なら。」
そう言うと永瀬くんがムッとした顔をする
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
西瓜(プロフ) - こもねさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉、感謝します。頂いたお言葉を励みに両作品とも更新頑張って行きますのでよろしくお願い致します。 (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 66c14fc432 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして。西瓜さんの細かく的確な描写が大好きでいつも楽しみにしています。狂想共に更新頑張ってください！＾＾ (2018年5月16日 18時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：西瓜 | 作成日時：2018年4月20日 21時
