【四千頭身】一夏の恋2 (ページ27)

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76話～石橋side～ページ27

ロッジに戻ってすぐ意を決してAちゃんに声をかける

石「……Aちゃん」
『はい！』

すると、少し裏返った声で返事が返ってくる

石「あのさ、さっきの返事聞いてもいい…？」

声に出してみると意外と恥ずかしくて誤魔化すようにAちゃんの目を凝視した

それからしばらくAちゃんは何か考えてるみたいで全く動かなかった

2人きりのロッジは静かでまるで前に2人で行った水族館みたいだった

それからどれくらいの時間が経ったんだろう？全く返事をしてくれる様子がないAちゃんに不安を感じ始める

そんな僕の不安に気づいたのかAちゃんが口を開いた

『あ、えっと……私も…… です』

その声は消え入りそうなほど小さくてほとんど聞き取れなかった

僕がききとれなかったと分かると今度はさっきよりも大きな声で

『私も石橋さんのこと好きなんです！』

と言って僕の様子をうかがうように見つめてくる

一瞬驚きで固まってしまったものの、徐々に頭が働いてきて自分の顔が赤いことに気がつく

石「ちょっと今だけ僕のこと見ないで//」

急いで顔を隠したけどAちゃんはイタズラする子供みたいに僕の顔を覗き込んでくる

『隠さないで見せてくださいよ！』
石「ちょ、ほんとにダメだって//」

さっきまで僕のすることなすこと全部に赤面していた人とは思えないほど余裕な笑顔に不覚にもキュンとしてしまう

それを誤魔化すように「じゃあ僕たち付き合うってことでいいの？」なんて言うと、急にしおらしくなって小さく頷く

そんなところも可愛くてAちゃんを正面から抱きしめ

僕と同じくらい真っ赤になった頬にキスをした

それからしばらくの間抱き合っていたものの恥ずかしくなってどちらからともなく離れる

あえて「もっとスマートに返事聞く予定だったんだけどなぁ」なんて言ってみると

『もう十分かっこいいですよ？』なんて当たり前みたいに言われた

ほんとAちゃんには敵わないなぁ