さよならホワイト２ (ページ49)

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報告ページ49

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事務所にて

柳『そういえば、お前あいつの墓参り行ったか？』

マネ『？』

柳『ほら、綾瀬だよ

もうすぐ命日だろ』

俺のいない場所でそんな会話が繰り広げられてるとも知らず

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俺は

平地より少し小高い丘の上

白い煙が立ちのぼるその場所で

手を合わせた

涼『…。ご無沙汰してます』

返事は

返って来ない、それでも俺はつづける

…

『今日は、ご報告があって来ました。

まずは…ごめんなさい。今年はクランクインと被って、命日に来れないので

でも、それくらい有り難いことに忙しくさせてもらえてます。

それと、

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ずっと念願だった"夢"が、やっと叶うんです

…綾瀬さん、

ずっと見守っててください』

俺には絶対的に裏切らない存在が必要だった

死んだ人にはどうにも敵わないでしょ？

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ーー2週間前

涼『おはようございます～。』

マネ『おはようございます。お忙しいところすみませんが、今、ちょっといいですか？』

台本を片手に眠そうにする俺に少し遠慮がちに
話しかけてきたマネージャー

あれから

担当マネージャーは変わり、俺は芸能活動を続けた

わかってる

お互いやりづらいことなんて

この人は、綾瀬さんの空いた枠に入り込んだだけ

コネも沢山ある世の中で、俺達の事務所は稀に見る実力主義の会社

だからこそ辞めていく社員も多いんだけど

綾瀬さんが事故で命を落としてから

そのポジションに代わりが必要だった

当時会社にいた人間の中でこの新しいマネージャーは相当な経歴を持っていただろうけど、

きっと本人も気づいてるのは

あの頃は時間がなかった

だから1日でも早くマネージャーを付ける必要があった俺のパートナーになった人

もう7年も経っているのに

いつまでもこの人は下手だ

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マネ『片寄さん、朗報です！

やっと、念願の！アリーナツアーが決まりました！！』

涼『・・・え、！？マジっすか！？』

それでもいっしょに夢を追いかける姿勢は

どことなく綾瀬さんの面影を思い出させて

俺のことを信用してくれるうちの一人