嘘と企み ページ35
.
ryota side.
衝撃で
.
まさかAの方から会いに来るなんて
.
.
.
連絡をもらったのは、三ヶ月前くらいの事だった
正直、どうしようかと思った
計算すれば丁度7年ぶりで
今と同じ頃の3月、あの春、会えないまま
折角の母さんからの連絡だったが、実は一回断っていた
今になって何を話す？俺は
Aを傷つけたんだ
それが分かるから
会わない
その選択を選んだのに…
.
"やっぱり会いたい"
って気持ちはどこかあって。
それなら今まで何してたんだって話。
笑えるよな、
そこを責められたら何も言い訳できない
自分で生んだ溝だ
だから俺は
これからAに最大の嘘をつくことにする
どうか気づかないで
.
.
朝
深めのニット帽を被り、家を出た
3月でもまだ寒い今年の冬は
いつまで経っても桜が咲かない
自分で言っちゃうけど、、
一応……
今や芸能人やから(笑)
サングラスをかけて気づかれないように
周囲に注意しながら約束のカフェに向かった
Aと何を話そう
それはここ一週間ほど俺の中でずっと答えの出ない悩みだった
いざ時間になれば緊張と不安でおかしくなりそう
カランカラン
.
.
カウンター越しに見えた
Aの隣に見覚えのある姿を確認して
亜嵐くんの存在を
使えると思った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：南 | 作成日時：2019年8月17日 0時
