さよならホワイト２ (ページ4)

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分かれ道ページ4

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ここで少し、今の話をしておこうか。

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『っらっしゃいまっせー！』

20時、居酒屋にて

亜『お待たせ、けっこー混んでるな』

「毎日残業お疲れ様です。

金曜だからね、予約しといてよかった」

24になった私達は

それなりに大人で

各々の人生を辿っていた

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「まだ2年目なのにね、」

亜『だからだよ、期待されてる分、結果残さないとそこで切られる、残りの人生、あとはポイだよ』

不動産会社に就職した亜嵐くんは
その巧みな口調と相変わらずのビジュアルで

営業担当として毎日外へ赴いては

頭を下げて、契約をとって、また頭を下げて

の繰り返し

亜『俺の人生、所詮こんなもんよ笑』

そう言って笑うけど、どこか納得のいってない顔は

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私達は知ってるから

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成功者を

それも身近な存在だからこそ

余計に虚しくなる

自分とあの人を比べた時

自分は何なんだろうって

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あの時はまだ

同じ場所に居たのに

,

亜『まーーーた、涼太のこと考えてる』

亜嵐くんに頭をど突かれた

「涼太」というワードは、いつしか私達の中で

そこまで意味を持たないものになっていった

「今目の前にいるのは亜嵐くんだよ。
そんな失礼なことしない」

『いいじゃん、俺も涼太の話したい』

同じ大学に進んだ亜嵐くんとは
卒業後もちょこちょこ、こうやって約束して呑んで、

毎回昔話に花を咲かせる

そんな生活をしてた

「そういえばまた映画決まったみたいだね。今朝のニュースでみたんだ」

亜『連絡は… 』

「こないよ。わたしが一方的に知っただけ」

彼を知る方法は

もう

みんなが知ることのできる情報くらいしか

それくらいに

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片寄涼太という人間は

遠い遠い存在になっていた