さよならホワイト２ (ページ19)

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背のびページ19

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「白濱くんって、完璧だと思ってた」

彼女が口にした言葉は

思いもよらぬことばだった

亜『完璧？』

「うん。何でもできて、誰からも頼りにされて、

それってこれまでの過程で白濱くん自身が獲得した結果であって、

この人は何でも持ち合わせてるんだな～って」

「苦手なものとか出来ないこととかないのかなって思ったりもした(笑)

でもそんな人いたら超人だよ笑」

"白濱くんは"

"期待に応えようと、無理し過ぎなんじゃないかな？"

それだけで充分だった

核心に迫るその言葉が

俺の中の何かを和らげた

『ごめん…見ないで』

ちょっと間だけ

横に並ぶ小笠原さんにお構いなく

思いっきり泣いた

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たぶん、この時からだったんだと思う

完全に俺は、小笠原さんの事が好きで

涼太という存在があることをわかっていながらも

以前押し込んだ想いが再来した

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数々の部活が終わっていくと共に受験モードが
漂う3年の教室前

秋

『先輩……すきです。』

亜『ごめん、今は勉強に集中したいから…』

『わかってます…！こんな時期にごめんなさい！自分が伝えたかっただけなので！
勉強がんばってください！』

嘘だった

後輩からの告白に一息ついて、教室に戻る時
小笠原さんとすれ違った

クラスが違うって、

会えるだけでも

こんな些細なことでも嬉しいんだな

無視する関係でもない為、ちょっと小話

亜『小笠原さんってどこ受験すんの？』

「〇〇第一だよ」

俺の学力では到底及ばない位置に存在する

亜『ちなみにさ、すべり止めは？やっぱ県外とか？』

「すべり止めはね、△△にしたんだ
家から近いから。親にも負担かけたくないしね』

賭けてみようと思った

もちろん小笠原さんが第一に受かれば
それは嬉しいことだけど

チャンスがあるのなら、おれも△△に受けてみようと思った

第一志望にしても高い△△大学は反対されるかもだけど、目標は高いに越したことはない