さよならホワイト２ (ページ16)

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それぞれの想いページ16

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キーンコーンカーンコーン

2限目のおわりのチャイムが鳴った

時刻は 10時30分

陽『あの飛行機のってんのかなぁ…』

教室の窓から見える一機の飛行機を指して

陽ちゃんは呟いた

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あっけなく行ってしまった

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別に連絡が取れないわけじゃないし、

帰ってこれない距離でもない

遠距離恋愛でも壊れないって思うのは
相手が涼ちゃんだから。

むこうの高校でどうしてるのかは多少気になるけどね(笑)

涼ちゃんがいなくなったこの空間で私はやっていくんだ。会えない寂しさなんかでくたばってたらこの先続かない

きっと

どこか頭の片隅では寂しいって思ってたのかもしれないけど、それを押し込んで

亜『なんか、無理してない？』

そんなこと言われる事もあったけど

大丈夫だよ、と笑顔で言ってないと

涼ちゃんと再会した時、

自慢の彼女でいられるように

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alan side.

先『選抜メンバーを発表する』

顧問の口から

先『……、……、……、以上だ』

「白濱」という言葉は発せられなかった

今年の夏もおわったかぁ、

まだ試合も始まってないけど(笑)

3年になって最期の夏、俺はチャンスさえも与えられなかった

きっと涼太がいたら、あの枠は涼太が入るはずで

それならばまだしも、ちょっとは気持ちが抑えられたのかもしれない

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涼太はあれから

東京での暮らしをちょこちょこ
画像で送ってくれたりなんかして

繋がってはいた

引っ越す前は夏と冬は学校休みだから会えるって言ってたのに

仕事だからって冬は帰ってこなかった

その代わりに最近の春休み、帰省した涼太はどこか少し大人にみえた

涼『身長じゃない？笑』

そうやって笑う涼太が前よりもキラキラ見えて、

自分がちっぽけに感じた