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真っ赤な泣き腫らした目のことは、みんな気にせず過ごしてくれた。
……あぁ、それでも憂鬱だ。
私と同じ場所に彼がいること、同じ空気を吸っていること、
そしてきっと彼は今頃あんずちゃんと幸せにしているであろうということ。
全部が、私を明るくしてはくれなくて。
──でも、その時、思いついてしまったの。
彼は優しいから、私の言うことを疑わない。彼は優しいから、私を許してくれる。
こうして彼の心の隙に付け入らなきゃいけないのは、少しだけ罪悪感が芽生えるけど。
でも、仕方ないじゃない？
あの子を選んだ君が悪いんだよ。私じゃないから。あの子の事ばっかり見てるから。
だから私は、君の優しさに甘えて、その甘さに溶けて、精一杯依存して。
罪と分かりながらも、その闇のなかに溺れていく。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
そんなことがあって、今私は忍くんといる。
｢あの、その…A殿、泣かないで欲しいでござる！拙者、A殿のこと嫌いにならないでござるよ！｣
ほらね、やっぱり君は優しい。
もう大分夜遅くなのに、泣き止まない私を宥めてくれて、欲しい言葉をかけてくれて、
そんな君だから、恋してしまうんだよ。
……でもね、本当は分かってるの。
｢あんずちゃんなんてやめて、私と付き合って｣って言ったら、君は私を見放すでしょ？
君が今一番好きなのはあんずちゃんで、ここにはいないあんずちゃんで、
だから私は報われない。
｢忍くん、お願い、お願いだよ、｣
その醜くて穢らわしくてしょうがないお願いを、途切れ途切れ口にする。
私のそれを聞き終えた途端、君はさっと顔も瞳も曇らせた。
｢……いくら…A殿の頼みでも…、拙者は、それだけは聞けないでござる…。｣
｢やっぱ、そうだよね｣
予想通りの答えすぎて、涙さえも流れない。
ならもう、仕方ないよね。悪いのは君だよ。
私は小さく微笑んで、忍くんを傷つけないように眠らせた。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
｢忍くん、苦しい？ねえ、苦しいかな？｣
私は今、忍くんの首を掴んで持ち上げている。
｢あ……っ、がはっ、ｹﾞﾎｯ、げほ……｣
｢苦しそうだね、でもそんな忍くんもとっても可愛くて好きだな｣
真実と愛欲に満ち溢れた言葉を、何度も何度も彼にかけ続けて。
｢…かはｯ、A殿、こんなこと、もうやめるでござる…！
こんなの、A殿が罪を被るだけでござるよ…!!｣
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愛が止まらない人(プロフ) - 文学兎(三代目アカ)さん» コメントありがとうございます！書いていらしたんですか…是非見てみたいです。需要があると言って頂けて嬉しいです！時間が出来次第、作ってみようと思います！ (2019年8月23日 8時) (
レス) id: 9082f6abc2 (このIDを非表示/違反報告)
文学兎(三代目アカ) - 長文失礼いたしました。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 20bbbeb26f (このIDを非表示/違反報告)
文学兎(三代目アカ) - 愛が止まらない人さん» 初めまして、文学兎です！私は昔、文アルの○○してみたを書いて居ました。結果、反響は大きかった事を覚えています！需要は、とてもある事だと思いますので、貴方様の○○やってみたが私は見てみたいです。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 20bbbeb26f (このIDを非表示/違反報告)
愛が止まらない人(プロフ) - 零さん» こんばんは！(？)最高だなん言っていただいてありがとうございます！忍くんside頑張ります！ (2019年3月29日 9時) (レス) id: 9082f6abc2 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - こんばんは…(？)初めまして！小説、読ませていただきました！忍君…！( ☆∀☆)依存の蜜、最高でしたwできれば忍君sideを書いていただきたいです(´･ω･｀)無茶なこと言ってすみません(｀；ω；´) (2019年3月29日 3時) (レス) id: 87136d049a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛が止まらない人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2018年6月26日 21時
