幸せな家族のはなし３ (ページ10)

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［３－２］ページ10

雅紀side

和から離れ、プールサイドに腰をかけたら
足だけをプールにバシャバシャ入れて
潤からジュースを受け取る。

そうして「はい」と渡されたのは
キンキンに冷えた缶のりんごジュース。

これには和もご満悦で、ニコニコしながら
潤からジュースを受け取った。

「ありがと～潤♪」

「ん。
それより髪、直せよ。笑」

俺がわしゃわしゃしたせいで
髪がボサボサな和の頭を潤が丁寧に直してやる。

その間も和はされたまま、
頭を差し出すだけ。

もう高校生なのに、甘えすぎじゃない？
なんて思うけど、潤も潤で当たり前のように
和をブラッシングしてるから何も言えない。笑

まあこのふたりは昔から今もこんな感じだし、
俺もなごんで微笑ましいから良しとしてるんだけど。

「よし。出来た」

「ん、ありがと～潤」

髪も濡れているから直しやすい和の頭は
潤のおかげでハンサムに早変わり。

いいね～。和も潤も。

水も滴るいい男っての？

プールサイドに座って
笑い合ってるだけで絵になる。

なのに……

「ね、これ開けて？」

「自分で開けろよ。笑
ほら、貸して」

片手にりんごジュース持って
話してる内容があまりにも可愛すぎる。

兄バカってやつなのかな？

それでも雅紀にぃ、もう今すぐこの
微笑ましすぎる双子ちゃんを抱きしめたい……！