幸せな家族のはなし２ (ページ24)

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［３－２］ページ24

和也side

「あひゃひゃっ、それで
手が当たっちゃったんだよね～」

非常に分かりにくい説明を終えた雅紀にぃは
本人が笑っているからかあまり痛そうに見えない。

ってかそれで説明終わりなの……？補足なし？

「……どいうこと」

雅紀にぃには申し訳ないけど
あんな説明されたって全く事情が掴めない。

いや、だって
「仕事で倉庫があってバイトの子と入ったら
ゲージ置いてて手が当たったー」だよ？

明らかに色々省いた説明されて分かる人いる？

じゃあそんなゲージに当たっただけで
ヒビが入りますかって話。

なのにそれで雅紀にぃは満足したのか、
不慣れに右手だけで晩ごはんを食べ始める。

いやちゃんと説明しなさいよ。

そう突っ込もうかと思った時にふと潤と目が合う。

その苦笑いを浮かべた表情からは
俺と同じ気持ちなんだろうなーって予想出来る。

その時、話を聞いていた翔にぃが
パッと口を開いた。

「じゃあつまり、それをおさらいするとさ。
倉庫の棚に置いてた動物のゲージが落ちてきて、
一緒にいたバイトの子を庇ったってこと？」

「そうそう！
その時にゲージを止めようとして、
咄嗟に手が出ちゃったの！」

……え？！待ってなんで分かるの翔にぃ？！

至って真面目な翔にぃだけど
いつそんな雅紀にぃ翻訳機を使っていたのか。

隣の智にぃも通じていたのか
特に驚いた顔せずに聞いている。

いやまあ智にぃは表情の変化ないんだけど。