五人の時 S ページ13
「あ、翔さん報告書は？」
「ああコレ」
「ん。じゃデータ貰っておきますね」
報告書のデータを入れたUSBを欠伸を噛み殺すニノに渡す。
「大丈夫？少し寝たら？」
「ん〜……けど大野さん達の方もあるんで」
「無理はしないでね」
「うん。ありがとう」
色白の肌に薄く隈を作ったニノが微笑んだ。
俺達の仕事方法は依頼されたレベルに合わせて動く人数を決め、そのほか手が空いている人が裏方へと回る。
基本的に2人でこなす事が多く、情報収集や調査から仮説を立てて、裏方の判断を仰ぎ始末決行していくまでが仕事。
俺達の中では『デリーター』と呼んでおり、今回でいえば俺と相葉くん、別件の依頼に大野さんと松潤がその担当となっている。
そして裏方。『シャドー』。
この仕事はデリーターから集められた情報を簡潔にまとめたり、仮説判断･始末方法･被害想定･始末後の逃げ道の確保などの決定権を持ち、全体を見て指揮する場合が多い。
今回では俺達と大野さん達の依頼2件ともニノがそのポジションだ。
いつもなら依頼期間を調節して誰も負担が掛からないようにしているが、どちらも予想より長引いてしまい、仕方なく両方のシャドーをニノが引き受けざるをえなかった。
「さてと、じゃあ昼飯にする？俺軽く作ってくるけど」
「あ、潤くん待って、ちょっとだけ時間欲しい。2件の報告まとめたからそれだけさせて？」
「相変わらず仕事早いな〜。いいよ。お願い」
一度立ち上がった松潤が感心しながらまた座る。
それにお礼を言ったニノは個人デスクからゴソゴソとUBSを持ち出し、正面にある大型モニターへ繋げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 115人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやりゅ。(プロフ) - えべすさん» えべすさん！コメントありがとうございます(^▽^)oとても嬉しいご感想、これからの励みにもなります！この先も遅い更新だとは思いますが、頑張ります！ (2019年5月1日 20時) (
レス) id: 9eb6dfdccb (このIDを非表示/違反報告)
えべす - とてもワクワクしながら読んでいます。大変だと思いますが､尊敬しております(^^)v (2019年5月1日 10時) (レス) id: 0ca7106291 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あやりゅ。 | 作者ホームページ：http://ayaryu
作成日時：2018年7月5日 2時
