48話 ページ7
___side
目？
俺は顔を上げ悲鳴のした方を見た
するとそこには、幽霊男子がクラスの男子の目に手を当てしがみついてる姿があった
俺は直感的にあれはダメなやつだって思った
あの幽霊自体｢呪い｣って言ってたし
｢っ、やめろ！お前離せ！｣
《嫌だね、君が僕の事かまってくれないから悪いんだ》
『お前、山田！何してんだよ俺から離れろ！気持ちわりぃな！』
俺と幽霊との会話はもちろんクラスの男子には聞こえない訳で
俺は幽霊を剥がそうと取っ組み合いに、
クラスの男子は俺を剥がそうとジタバタ
幽霊は絶対離れまいと更にしがみつき
もう、カオス状態だった。
そんな時だった。
突然幽霊は、何かに怯えたようにパッと男子から離れ
《こ、今度はちゃんとかまってもらうからな！》
と言いどこかへ消えた
今思えば結局あいつは、かまって欲しいただの子供だったのかもしれない
『おい山田あ！』
目が復活したクラスの男子は俺の胸ぐらを掴んだ
『お前、俺の目に何した？！一瞬見えなくなってたんだぞ！』
この子にとったら、俺が何かしてる、そんな風に思うのが普通だろうな
｢…ごめん、でも何もしてないよ。ちゃんと見えてるなら、良かった｣
『はぁ？お前自分でやっといて何でそんな他人事なんだよ！』
｢…ごめん。｣
俺は謝るしか出来ない。
言っても『嘘つき』って言われるだけだし
『マジで意味わかんねぇ、お前やっぱり頭おかしいよ』
『嘘つきだしな』
そう吐き捨て2人の男子は教室へ戻っていった
きっと、教室で今の事話すんだろうな
あー、もっと行きにくくなった
｢…俺、何してんだろ｣
自然と頬を伝う涙を雑に拭い、家に帰ろうと立った時
『おい』
｢っえ｣
さっき帰ったはずの2人が立っていた
『やっぱり何か隠してんな、さっきも1人で喋ってたろ？何喋ってた』
ジリジリと詰め寄って来て思わず後ずさる
喋ってたっていつの事を言ってるのか分からないが
この威圧感が、今の俺には辛い
『なあ！』
｢っ、｣
ワオーン
どこかでなにかの遠吠えが聞こえ
そして、
『うわ、なんだよこいつ！』
俺の目の前に1匹の犬
｢お前っ｣
俺が昨日助けた犬が立っていた
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きんとき(プロフ) - やまたかさん» コメントありがとうございます。有難いお言葉です、頑張りますので暖かく見守って下さればと思います (2020年1月23日 23時) (
レス) id: 979c554592 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 移行おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月23日 22時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きんとき | 作成日時：2020年1月22日 23時
