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涼介side



「しゅ、修行?!」



俺には馴染みのない言葉に戸惑いを隠せない





兄ちゃんは続けた





雄「近く、天道は鬼の実体化を確実に成功させるだろう。
そうなると、今のお前では確実に殺される」




「っ、、……」




自分の強さはどれ程なのか自覚していたけど、兄ちゃんに面と向かって言われるとかなりダメージがある






雄「だから、俺が鍛えてやる!涼介の事を」





俯きかけていた俺はパッと顔を上げた






「兄ちゃんが……?」






雄「何だよその疑いの目は」






だって、





「……また兄ちゃん、どっか行っちゃうんじゃないかって」






俺の言葉に兄ちゃんは困った様に笑って






雄「大丈夫、もうどこにも行かないからな」





そう言って俺の頭を撫でた





----------------

雄也side



涼介がいる部屋から出て、廊下を歩きふと空を見上げた




真っ暗な空に黄色の真ん丸な月が浮かんでいた




見とれていると





((お前、弟にも本当の事言わねえのかよ))





阿修羅が不服そうに俺に話しかけて来た





「…言ってどうする?
きっと、止められるに決まってるぞ

それに、言わない方があいつは強くなる」





((はっ!どっからそんな自信が湧いてくるんだか))




少し毒をはいて阿修羅は静かになった




諦めたのかな





「俺は、もう止まれないんだ




天道から鬼を操る力を奪い、この世界から鬼を消す





それまでは付き合ってくれよ?阿修羅」





((……。))






無言は肯定





俺達の間でのルール






「……天道の力を完璧にさせる為にも、涼介には強くなってもらわないと」




俺は自室へと向かった

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作者名:きんとき | 作成日時:2019年4月17日 8時

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