飛抹屋 part2 (ページ34)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:21,471 hit

･ページ34

光side

待たせておいた薮達と合流し、当初の予定通り涼介の部屋から俺達は現実空間の隠れ家に帰って来た

そこから、鬼に取り憑かれていた支部の職員達を休ませ

そして、1番重症な涼介の怪我の手当をした

あいつ、あばらを3本くらい折っててしかも右腕の骨にも折れる寸前までのヒビが入っていた

全治するまでかなり時間がかかると言われた

あ、医者にね

そして、何より驚いたのは…

伊｢…お前、今まで、どこに……？｣

伊野ちゃんにとっては親友と呼べる仲の人

涼介の兄貴、山田雄也との再会だった

少しチャラそうで、コワモテな感じがする

だって、俺の呼び名｢八重歯君｣だからね

正直自覚してなかったよ、八重歯の事

ってのはいいや…

この雄也から話があるって言われて、元飛抹屋メンバーが集められたんだ

なぜ｢元｣なのか？

飛抹屋、ぶっ潰れちゃったしね

雄也によれば、飛抹屋上層部の奴らも天道の餌食になったらしいし

実質今は飛抹屋、無い状態なのよね

だからしばらくは、鬼退治出来ないわ

っと、話がそれたぜ

---------

no side

伊｢で、話ってのは？｣

ムスッと言う効果音が似合いそうな顔で伊野尾が雄也にたずねた

雄｢おぉ、しばらくな…

涼介、預かって良いか？｣

光伊薮｢っ！！！｣

3人は驚いた、なぜ今。このタイミングで？と思ったのだ

伊｢…理由は？｣

雄｢…涼介を強くする為だ。
今回、天道を倒し切った訳じゃない。むしろ、逃がしてしまった。あいつはやられたままでは終わらない奴だ｣

光｢…逃がしてしまったって、あんたが最後の留め、刺さなかったからだろ？！｣

薮｢落ち着け光！｣

光が言ってる事は最もで、実際雄也は天道にある程度の傷を負わせただけでトドメは刺さなかった

伊｢…なぁ、雄也。なんで、天道を逃がした？｣

伊野尾の問いかけに雄也は｢そっか｣と呟き

雄｢まずは、俺の話を先にしとくべきだったな｣

そう言って、静かに話し出した